債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産がありますので、
どの方法が良いか、専門家に相談するのが良いでしょう。
場合によっては過払い金が生じている場合もあるのです!

まずは借金を整理する方法を知っておくこと

借金問題の解決法がある事を知ろう!

借金の相談には沢山の人が訪れていますが、ほとんどの方が同じような状況に陥っていることが多いようです。
特に多重債務を抱え、返済により生活が出来なくなってしまっているパターンが多く見られます。
多重債務をそのまま返済し続けることによって収入のほとんどが失われているのです。

こうした人に共通しているのが「問題の解決法を知らない」ということです。借金には債務整理という解決法がありますが、こうした対策を知らずに生活苦に陥ってしまっているのです。

どういった解決法があるのか?

借金には3つの解決策がある事をまず知っておく事が大切です。
それが「自己破産」、「任意整理」、「個人再生」と呼ばれるものです。
これらは合法的な借金の整理方法で、借金の金額を整理したり返済の計画を立て直したり、新しく人生をやり直す為の方法です。
場合によっては返済金額が減り、返済期間が短くなったり負担が軽くなる場合もあるので、こうした方法を知っている事は非常に役に立ちます。

債務整理方法の解決方法とメリット・デメリット

任意整理のメリット・デメリット

原則的に借金を返済する為の方法。借金ができてしまった経緯は問題とはされません。司法書士を選任し、取り立てをすぐに止める事が可能。

メリット・・・ヤミ金や違法な業者からの借金についても解決する事が可能。利息や再計算により借金の減額ができる可能性があり。未払い・遅延・将来利息を支払わなくてよい。過払い金を回収する事が可能。官報の名簿に記載されない。

デメリット・・・必ず司法書士を選任する必要がある。途中で執行手続きを中断できない。信用情報機関へ名前が登録されてしまう。和解後の支払い義務。交渉が失敗した場合は他の手段を利用しなくてはならない。

個人再生のメリット・デメリット

原則的に借金を返済する為の方法で、裁判所への申し立てが必要。借金ができてしまった経緯は問題とはされません。司法書士を選任しなくてもよい場合もあるが、裁判所によっては義務付けられる場合もある。

メリット・・・任意整理よりも支払い金額が減る場合がある。途中で執行手続きを中断する事が可能。職業上での欠格にならない。

デメリット・・・信用情報機関に名前が登録されてしまう。申し立ての権者に制限が設けられている。裁判所に必要書類の提出をしなくてはならない。手続きがたくさんあり、司法書士費用がかさむ。官報に名前が記載される。再生計画をきちんと履行できなければ自己破産などに変えなくてはならない。

自己破産のメリット・デメリット

借金を支払う義務を無くす為の方法で、裁判所への申し立てが必要。借金の経緯が問題となる。司法書士を選任しなくてもよい場合もあるが、裁判所によっては義務付けられる場合もある。

メリット・・・借金の支払い義務がなくなる。途中で執行手続きを中断する事が可能。

デメリット・・・信用情報機関に名前が登録されてしまう。手続き期間の間、職業上の欠格とされる。資産が一定を超える場合には手放さなければならない。申し立て人宛ての郵便物が管理される。官報に名前が記載される。

利己的な考えで安易に整理方法を判断しない

決めつけの判断は危険

これら3つの債務整理の方法を考えた時に、より多くの人が選択しがちなのが自己破産です。自己破産という言葉が世の中に浸透しているという事もありますが、返済に苦しんでいる場合には返済義務が無くなるという事が魅力的に見えてしまうのです。しかしこの免責を目的として考えるのは正しい考えとは言えません。借金の理由によっては自己破産が出来ない場合もあるので、自分に当てはまる方法をきちんと選択するように注意しましょう。

自己破産が出来ないケースとは?

自己破産が出来ないと判断される場合にはこのようなことがあります。

・パチンコなどのギャンブルによってできた借金
・投資などによる借金・飲食費や交際費などによる借金
・趣味や嗜好品による借金

こうした経緯が理由でできた借金は「免責不許可事由」とされ免責にはならず、支払い義務が残ります。もし免責が認められた場合でも、その後に再び同じ借金を繰り返した時に申し立てをしても免責が認められる保証はなく、ほとんどの場合が免責は一度きりのものと考えた方がよいでしょう。
しかし、免責が与えられないと判断された場合でも、生活態度を見直すなどして一定の積み立てが出来た場合には「減量免責」が認められる事もあります。

自己破産を軽く考えないこと

自己破産さえすれば返済も義務が無くなると簡単に考える人もいますが、こうした考えを持つ事はとても危険で浅はかです。安易に責任逃れができてしまうと再び借金を繰り返してしまうこともあります。
しかし、確実に社会的な影響は付いてくるものです。そういった責任に対する考えをしっかり持って考えましょう。

債務整理の方法の選択による大きな違い

債務整理の選択した方法で変わるその後

自己破産を考えて相談に来た場合でも、他の方法が可能である事がわかると安心される方が多いようです。一言で自己破産といっても、やはりそれなりの覚悟が必要だからです。
こうして他の方法を選択肢に入れて考えた時に知っておきたい事は、選択した方法によってその後が変わると言う事です。

それぞれの選択後の違いとは?

まず任意整理を選択し裁判所を通さずに手続きを行った場合には、その後の返済義務として分割で3年以内に支払いを行うのが原則となります。
次に個人再生を選択した場合には、裁判所を通して手続きを行い、こちらも返済義務として分割で3年以内に支払いを行うのが原則となります。
最後に自己破産の場合、裁判所を通して手続きを行い、支払い義務がなくなります。

この3つの違いは大きく分けて、裁判所を通すか・支払い義務の有無・金額の違いになります。

支払い額の整理を行う

支払い義務がある場合でも、本当に支払うべき金額の計算が行われます。こうした金額の再計算によって大幅に金額が変わる事もあり大変重要なことなのです。利息や過払いなどを整理し、最終的な総額を計算する事によって債務整理の方法が決まる事もあるので、こうした計算を行ってから選択すると言うのも一つの方法になります。自分にとってより良い選択が出来るようにしましょう。

任意整理の手続きでお金も戻ってきた!

6社ものサラ金から借金!その時どうする?

ここでは、任意整理によって債務整理をし、お金が戻ってきた例を紹介していきましょう。
Aさん(64歳)は、6社のサラ金に借金があり、その金額も自分で返すことが難しいほどの金額となり日々の生活も苦しかったようです。
Aさんの借金の総額は、契約書に加えてAさんが書きとめておいたメモや記憶などから計算すると約350万円ほどありました。
Aさんの場合は、借金の引き直し計算をしたところお金を取り戻すことのできる可能性が高いことから、自己破産ではなく任意整理を提案しました。
その後、Aさんは任意整理に同意していただき、任意整理の手続きに入りました。

任意整理で払い過ぎていたお金が戻ってきた!

6社のうち4社は任意整理の手続きによって和解することができ、残りの2社は訴訟を行うことになりましたが、提訴後に和解が成立し債務整理することができました。
利息制限法に基づき借金の引き直しを行った結果、208万円以上の金額を支払い過ぎていた頃も判明し、350万円ほどあった借金もなくなりました。

自己破産は債務整理のすべてではない

債務整理では、自己破産がすべての解決法ではありません。
Aさんの場合も、自己破産での手続きを希望されていましたが、そのまま自己破産の手続きをして借金の返済はなくなりますが、決して払い過ぎていたお金が戻ってくることはありませんでした。
債務整理は、新たな生活を送る第一歩でもあります。
払い過ぎていたお金が手元に戻ってくるのと戻ってこないのとでは大きな違いでもあります。

CASE 1:任意整理によって550万円の減額に成功!

Aさん(64歳) 喫茶店経営

債権者 取引期間 相談時の借金額 月々の返済額 手続き後の借金額
T社 12年 98万円 2万5千円 ▲30万円(戻り)
D社 7年 60万円 1万5千円 ▲49万円(戻り)
A社 6年 70万円 1万7千円 ▲60万円(戻り)
H社 14年 40万円 1万3千円 ▲22万円(戻り)
P社 20年 55万円 1万円 ▲35万円(戻り)
CR社 3年 27万円 5千円 ▲12万円(戻り)
合計350万円 合計8万5千円 合計 ▲208万円(戻り)


差額はなんと550万円!

債務整理の前に返すべき借金を把握しよう

大きな借金を抱えていた場合、解決策として自己破産を挙げる方が多くいます。
しかし、債務整理をする上でいくつかのポイントについて考えることで、その状況にあった債務整理の方法を見付けることができるでしょう。

絶対に返す必要のある借金ってなに?

借金は2種類あり、絶対に返す必要のある借金返す必要のない借金があります。
絶対に返す必要のある借金は、利息制限法に基づいて引き直し計算を行って算出した借金のことを指します。
借金をすると金額に対して利息が付きますが、この利息は利息制限法出資法の二つの法律によって定められています。
二つのうち利率が高いのが出資法となっていたため業者は、出資法をもとに高い利率を設定し、利息の支払いを求めてきました。
しかし、平成18年から法律が改正され利息制限法をもとにした利率での利息とするよう改定され、現在では高利率での利息を支払うことはなくなったのです。

返す必要のない借金てなに?

利息制限法での利率に改定された後は、出資法による高利率での利息を払う必要がなくなると同時に、元本にも充てる必要があります。
元本が少なくなれば、金額に元づく利息の金額も減らすことができます。
その結果、今まで余分に返済してきた金額が元本を超える場合もあり、元本を超えた金額が過払金となって手元に戻ってくるのです。

サラ金や信販会社を利用した場合は要注意

サラ金や信販会社などから借金をしていた場合には、過払い金が発生している可能性もあります。
利息制限法に基づいて引き直し計算を行うことで、本来の返す必要のある借金の金額も違ってくるでしょう。
引き直し計算をして、元本がゼロであれば過払い金を受け取ることができるかもしれません。

前向きな考えで解決策を見つけることが大切

借金を抱えて首が回らない状況では冷静に判断する余裕がなくなってしまいます。
しかし、とにかく自己破産をして借金をなくしたいと考えるのと、自身の借金の総額を把握し、債務整理によって新しい人生を歩んでいきたいと考えるのでは、債務整理の結果も大きく違ってきます。
前向きな考えを持つことで、最適な債務整理を行い新たな一歩を踏み出すことができるでしょう。

自分にあった債務整理の方法を見つけよう

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3種類あることを知っていたとしても、今の状況ではどの方法が適しているのかわからずに悩むこともあります。
どの債務整理の方法を選択すればよいのかの判断は、いくらの収入といくらの借金があるのかを理解することから判断するのが良いでしょう。

任意整理が適している場合

利息制限法をもとに引き直し計算を行うことで、借金がなくなり過払い金までも取り戻せることがあります。
また、たとえ借金が残ってしまったとしても、返済を分割にすることで支払えるのであれば、任意整理の方法を選びましょう。
分割での返済は、3年間の36回払いが原則となっているので、この期間に返済できるかどうかが目安となります。
任意整理では、直接業者と話し合うことが可能で裁判所を通す必要はありませんが、司法書士や弁護士に手続きや交渉を依頼するのが一般的となっています。

個人再生が適している場合

利息制限法によって引き直し計算をしても、多くの借金が残ってしまうこともあります。
任意整理での解決が難しいと判断した場合には、個人再生での債務整理が可能かどうか検討しましょう。
個人再生したときの借金総額は、引き直し計算によって算出され、その返済を3年で返済できるかどうかで判断します。
住宅ローンを抱えている場合は、住宅を手放すことなく債務整理できますが、住宅ローンについては減額対象外となり制限が設けられる場合もあります。

最終的な解決法が自己破産

引き直し計算を行いそれでも返済のめどが立たない場合には、自己破産での解決となります。
自己破産で免責となる条件としては、借金の金額が大きく今後の収入から見ても返済困難な場合です。
自己破産では、手続によって借金をなくすことが可能となりますが、その代償として、20万円以上の資産や99万円以上の現金がある場合にはすべて手放すことになるので理解しておきましょう。

債務整理を行う前に債務一覧表を作成しよう

債務一覧表を活用しよう

債務整理を行う時には、まず自分の借金がどのくらいあるのかを理解する必要があります。
いくらの借金があるのかを理解するには、債務一覧表を活用するのがおすすめです。
この作業は、債務整理を始める第一歩として非常に重要なので正確に行うようにしましょう。
債務整理を専門家に依頼する時も、この表によってスムーズに手続きを行うことができます。

どこから借りているのかを明確に

債務一覧表には、をすべて記入しましょう。
表に記入することで、何件の借り入れがあるのか把握することもできます。
件数が多いとこんなに借金があるのか・・・と落ち込んでしまい、ごまかそうと考える方もいますが、過払い金の請求やトラブル防止のためにも隠すことなくすべ書き出しましょう。

借金残高を把握する

現状でいくらの借金があるのか、正しく知ることも大切です。
すべての借金を隠すことなく記入するようにしましょう。
金額においては、サラ金や信販会社を利用している場合は業者が主張している金額を記入してください。

取引開始時期を把握する

業者ごとにいつから取引開始したのかを明確にしていきましょう。
取引開始時期によって過払い金の有無を判断することが可能となります。
正確な取引開始時期が分からない場合には、何年ごろといったように記載しましょう。
正確な時期は、取引履歴の開示請求をすれば確認することができます。

返済期間を把握する

借金をすれば必ず返済をすることになります。
完済の有無にかかわらずいつが最後の返済だったのかを記入していきましょう。
最終返済日が分かれば、滞納期間についても把握することができます。
一覧表に記入する時に、資料不足で正確なことが記入できない時には、個人信用情報機関に問い合わせるとよいでしょう。
個人信用情報機関では、5~7年間の金融機関取引の情報が登録されているので正確な内容を知ることができます。
司法書士などに相談した場合も、個人信用情報機関に情報を問い合わせて手続きを行うことになります。

債務一覧表の借金にはこんなものも含まれる

隠しても何の解決にもならない

 
債務一覧表を作成するときには、「誰から借りていいるのか」と「現在の借金がいくらあるのか」を正確に把握することが大切です。
債務整理の方法を決める前に、どこから借りていていくらの借金があるかを把握できなければ話を先に進めることができないのです。
中には、サラ金と信販会社からの借金だけを上げ、ほかに借金をしているにもかかわらずそれを隠そうとする方もいます。
一部の借金を隠しても何のメリットもないのです。

借金だけではなくローンや滞納も記入しよう

債務一覧表の作成では、次にあげる項目についても記入するようにしましょう。
(1) サラ金や信販会社の借金だけではなく、銀行や信用金庫はもちろん、労働金庫や信用組合などで借りている借金
(2) 返済中の住宅ローンや自動車ローン、商品ローン
(3) 商品をリボ払いで購入し返済が完了していないローン
(4) 親族や知人などの借金の保証人になっている場合の保証額
(5) 親族や知人からの借金
(6) 家賃や光熱費などの公共料金を滞納している金額

全体像を把握することでスタートできる

借金は、サラ金や金融機関からの借り入れだけではありません。
今現在、誰からどれだけの借金があるかを書き出すことで、全体像を把握することができるのです。
司法書士や弁護士などに相談することもあるでしょう。
彼らは、敵ではなく味方なので正直に隠すことなく伝えるようにしましょう。
そうすることで、最適な債務整理の方法を見つけることができるのです。

完済した借金についての記入も忘れずに

現状の借金だけでなく過去にも目を向けて

債務一覧表には、完済している借金についても記入するようにしましょう。
表の作成時は、現在抱えている借金を何とかしたいという思いから、現在の借金額にばかり考えてしまいます。
完済した借金はもう終わっているからいいのでは?と考えずしっかりと記入するようにしましょう。

完済した借金を記入するのはなぜ?

では、なぜ完済した借金も記入しなくてはいけないのでしょうか。
基本的に記入する必要のある完済済みの借金は、完済日から10年以内のものが対象です。
完済日から10年以内で過払い金が発生していた場合、過払い金の請求が可能となるためです。
完済した借金を記入する場合には、以下の項目を記入しましょう。
(1) どこから借りていたのか。相手の名前や住所、支店名など細かく記入。
(2) 完済した借金の総額
(3) 取引を始めた時期
(4) 借金を完済した時期
完済した借金は、元本はゼロですが、完済までの期間の利息は出資法に基づいた利率の可能性が高いです。
その場合、引き直し計算を行うと多くの場合で利息を払いすぎていたことがわかります。
引き直し計算で払いすぎていた利息は元本に当てることが可能で、さらに少ない利息で返済することが可能だったことになるのです。

長期の返済では過払い金額も大きい可能性が

返済期間が長期に及んでいた場合は、過払い金の金額も大きい可能性があります。
完済しているからとあきらめず、過払い金を取り戻すことが大切です。
完済日から10年以上たっている借金についても、取引内容によっては過払い金を取り戻すことが可能です。
しかし、完済した借金に関して多くの方が明細書を保管していません。
完済したことで、明細はもう必要ないとの考えや明細書を処分することで家族に知られてしまう不安も解消することができるからです。
明細書があれば、金額や完済日を正確に把握することができますが、処分したことで正確な情報を記入することができないこともあります。
そういったときは、どこから借りていたのか、いつから取引を始めたのかおおよその時期でかまいませんので記入しておきましょう。
業者側に取引開示をすることで、過去の正確な取引状況を把握することが可能となります。

任意整理で約293万円の減額に成功!

任意整理引き直し計算をすることで、借金の元本を減らすことが可能で、借金を整理できた方も多くいます。
ここでは任意整理によって借金を整理した例を紹介します。

5社からの借入れで毎月の返済額が大きくなった

Bさん(48歳)は、サラ金5社から借り入れをしていて、借金残高は320万円でした。
このとき転職の直後ということで収入は手取りで約23万円なのに対し、返済額は、毎月約11万円になっていました。
Bさんには、同居している義母名義の住宅ローンがあり支払いは毎月8万円ほど、ほかにも車の維持費や生活費として12万円が必要でした。
このことからBさんの収入で返済が可能なのは約3万円程度です。

減額可能との判断で任意整理を開始

借入れ履歴の内容から減額可能ではありましたが、転職時に多額の借金をしたこともあり、任意整理での返済可能額である108万円まで減額が可能となるかどうか判断することができませんでした。
任意整理での債務整理を行うために、Bさんに毎月3万円を貯金することを提案し、それを実行してもらうことで任整理の手続きを進めることにしました。

引き直し計算で大幅減額!

司法書士に任意整理を依頼すると、業者側に債務整理の依頼を受理したとの内容を業者に通知します。
この手続きをすることで、業者からの返済請求をストップさせることができます。
請求がなくなることで、Bさんの精神的負担も少なく必要な生活費を正確に把握することが可能となりました。
その結果、毎月の生活費は、10万円程度で済むことがわかり返済金額も3万円から5万円に増やすことができました。
業者に請求していた、取引履歴の情報も問題なく入手でき、Bさんの毎月の貯金もできました。
そこで、引き直し計算をしたところ、借入れしていた5社からの借金残高が約27万円となり約293万円を減額することができたのです。
E者は、残高が少なかったこともあり一括で返済、そのの借金に他の借金に関しても毎月約2万円を支払い14ヶ月後に完済することができました。

CASE 2 引き直しで約320万円の減額に成功!

Bさん(48歳) 会社員

引き直し前の借金残高

債権者 借入れ期間 月々の返済金額 借金の残高
A社 約8年 約3万円 約70万円
B社 約5年 約5万円 約80万円
C社 約3年 約1万円 約60万円
D社 約2年 約7万円 約40万円
E社 約3年 約3万円 約70万円

引き直し後の借金残高

債権者 借金の残高
A社 約10万円
B社 約1万円
C社 約7万円
D社 約6万円
E社 約3万円


320万円の借金が約27万円に大幅減額!

任意整理行い総返済額と毎月の返済額を決める

収入と返済額の総額を検討する

ここで以前相談に訪れたBさんを例に任意整理での解決結果を紹介します。
Bさんは一般的なサラリーマンとして働いていましたが、合計9社からの借金で生活苦に陥っていました。
9社のうち7社はサラ金で返済合計額が約383万円、残りの2社は信販会社で約100万円で毎月の返済額は全部で27万円となっていました。毎月の給料が手取り約35万円、奥さんのパートの収入が8万円となっていましたが、住宅ローンを含め保険や二人の子供の養育費を合わせて生活費が37万円ほどかかります。こうして計算をすると毎月の返済可能金額は6万円程しかありませんでした。

引き直しを行い支払い金額を減らす

このBさんの場合、無理のない返済を行うには返済総額を見直し、減額しなくては任意整理での支払いができません。
そのため持っている財産価値を計算し、もし最終的に支払い金額が払えない状況であった場合に財産分を清算し支払い、破産手続きを行う事を了承してもらいました。その他、毎月の積み立てを4万円に設定することで任意整理を受任したのです。
まず支払い総額の見直しと引き直しを行ったところ、2社で過払い金があったことが分かり、合計で120万円ほどでした。
残りの7社でも金額が大幅に減り、最終支払い残高が約151万円ほどになりました。

支払い可能金額を考え交渉

Bさんのこうした支払い金額の合計と毎月の支払い可能金額を考え、過払い金と積み立てを元に交渉を行いました。一括返済を行う事で減額交渉のできる会社には一括で返済し、さらに最終的に残った返済額を出し、残りの会社への返済額を月3万円にまとめ35カ月で全額返済することで和解することができました。
この金額であればBさんの生活を圧迫することなく返済が可能です。
このように任意整理を行う事で、返済額の合計や月々の返済額が大幅に減額される事があります。引き直しや再計算による過払い金なども見つけやすくなり、返済可能な金額に近づける事が出来るのです。

CASE 3 月々3万円の返済で和解!

Cさん(48歳) 会社員

引き直し前の借金残高

債権者 借入れ期間 月々の返済金額 借金の残高
A社 約10年 約4万円 約120万円
B社 約10年 約2万円 約50万円
C社 約9年 約3万円 約40万円
D社 約4年 約4万円 約140万円
E社 約2年 約5万円 約20万円
F社 約1年 約1.3万円 約3万円
G社 約2年 約1万円 約10万円
H社 約2年 約3万円 約20万円
I社 約10年 約4万円 約80万円
J社 約15年 - 約1400万円

引き直し後の借金残高

債権者 借金の残高
A社 約80万円の過払い金
B社 約40万円の過払い金
C社 残高約10万円
D社 残高約30万円
E社 残高約5万円
F社 残高約1万円
G社 残高約20万円
H社 残高約20万円
I社 残高約65万円
J社 残高約1400万円


3万円×35ヶ月(105万円)で和解が成立!

任意整理でできることとは?

任意整理はプロに依頼しよう

任意整理は個人で行う計算や見直しと何が違うのでしょうか。
もちろん借金の見直しや過払い金の請求などは個人で行う事も可能です。しかし個人で業者を相手に話し合いや交渉を行おうとしても、相手にされない場合が多い為、専門家である司法書士弁護士に依頼して交渉してもらうほうがよいのです。プロが相手の場合、業者もきちんと応じてくれるので、法的にも安心した内容が得られるでしょう。

任意整理の流れと内容

まず任意整理を行う時には司法書士か弁護士に相談します。そして借金の内容や現在の返済金などを把握することから始めます。
そしてここからは借金の内容調査・正しい返済合計額・支払いプラン・業者との交渉を行います。
こうした手順を一つ一つきちんと行い、最終的に依頼者の返済金額の減額や支払い可能金額を明確にし、返済が滞りなく行えるようにするのです。

任意整理を行う際の大まかな流れ

依頼から返済までの手順

司法書士や弁護士に依頼した際に、どのような流れで手続きが行われるのかを大まかに把握しておきましょう。
まずは相談者が依頼・委任を行う事から始まります。借金の内容や返済額を伝え、内容の確認を行うのです。その内容を受け、司法書士や弁護士は手続きに入ります。
それ以降の手順としては下のようになります。

(1) 依頼者が委任を行う
(2) 委任された司法書士または弁護士が対象となる業者に受任通知を送り、取引の内容開示を請求する
(3) 業者からの取引内容の開示と確認
(4) 法に基づき返済額の見直しと再計算を行い、利息などを正した返済額を出し確認を行う
(5) 依頼者の収入や財産を考慮し、返済が可能な金額を今後どの様に返済していくか計画を立てる
(6) 返済案をもとに対象業者との交渉を行い合意する
(7) 最終的に合意された返済を行う

こういった流れで整理を行い、その後に依頼者は原則3年以内に返済を行う事になります。

任意整理を選ぶ時のポイント

交渉相手を選ぶことが可能

借金の整理を行う方法は個人再生・自己破産・任意整理と3つありますが、借金した相手によっては選び方も変わってきます。
というのも、個人再生と自己破産を選んだ場合には全ての債権者に対して交渉や通知を行うからです。
それに対して任意整理は交渉や通知を行う相手を選ぶ事が出来るのです。
実はこの「相手を選べる」ということにはとても大きな利点があります。
例えば会社や友人かに借金をしてしまったとき、個人再生や自己破産を選び免責が認められた場合には、相手には借金が返済されません。免責でなかったとしても80%~90%が減額され、ほぼ金額があってないようなものです。
こうなったとき相手の損害は著しいものになってしまい、信頼関係や社会的な信用が失われてしまうことがあるのです。

解雇の対象になる可能性も?

会社に借金がある場合に個人再生自己破産を行い会社に損害を与えると、会社を解雇されてしまう可能性があります。本来ならばこうした理由での解雇は認められていませんが、会社の雇用契約に「会社に著しい損害を与えた場合には解雇の理由になる」という項目がある場合は解雇されてしまう事もあるのです。
こうした理由から、サラ金や業者と一緒にまとめて作業を行うのにはかなりのリスクが伴います。

整理対象を選ぶ時の注意

個人再生や自己破産では債権者は全対象ですが、任意整理を選択した場合には対象者を選ぶ事ができるので、サラ金と業者だけを対象にし、会社や友人を外して交渉や減額を行う事ができます。
しかしここで注意しなければいけない事があります。複数の債権者がいる場合に、対象にする業者をきちんと考える事です。もし対象外にした業者の中に過払い金や高利息の業者が合った場合、整理後もそのまま支払いを続けなくてはなりません。
こうした見逃しは次なる借金の原因にもなりかねますので、見逃さないように注意しましょう。会社や友人以外は全対象と考えておくとよいでしょう。

任意整理を依頼する時に重要なこと

借金の内容を把握しておく

任意整理を行うためには借金の内容を詳しく知らなければなりません。まずは相談者が細かく事情を伝えることが重要です。
その中でも一番重要なのが「どこからいくら借りているのか」ということです。この内容がはっきりしていないと余計な時間や手間がかかったり、きちんとした手続きを行うことができません。
できるだけ正確に内容を伝えるようにしましょう。
相談者は事前に書類などを整理して持参するとスムーズに把握する事ができます。

委任契約を成立する

相談者が依頼を行い手続きをしてもらうには「委任契約」を行わなければなりません。司法書士や弁護士はこの委任を受けて初めて手続きに取りかかる事が可能になるのです。
委任契約を交わすと、対象業者に対し「受任通告」を行いますが、法に基づいて契約の見直しを行うという通告にもなりますので、業者はこれに対し従わなければなりません。

受任通知が果たす役割とは

受任通知は単なる通知ではありません。業者に対しての警告や依頼者の保護の役割も果たしているのです。
受任通知の内容には次のようなものがあります。

【業者は依頼者に対して連絡・返済の取り立てを禁止するという警告】
【一切の交渉はすべて受任された者が行うという内容】
【借金の金額や取引の内容を明確に開示すること】

こうした内容が受任通知によって業者に伝えられます。
そして依頼者は返済の為の積み立てや計画を行い、完済に向けて準備を整えていきます。

依頼者は法律で保護される

業者に禁止されていること

受任通知を受け取った業者には、受け取った時点で法的な制限が設けられます。これは依頼者を保護する内容になっており、本来の法律で禁止されている取り立てを行っている違法な業者であっても必ず従わなければなりません。違法な取り立てでは、暴言や暴力的行為・夜間の取り立て・住居以外への訪問やいやがらせ行為・債務者以外へ借金がある事を知らせる・債務者の親族や友人などへの取り立て・新しい借り入れによっての返済を要求など、精神的や社会的に債務者を追い詰める業者もあります。
こうした被害を防ぐためにも受任通知は役割を果たしています。

前向きに再スタートをきる

依頼を行うまでの督促や取り立てによって精神的に病んでいる人は少なくありません。電話に怯えたり不眠になったりという被害も多いですが、受任通知を送付し、行為が収まる事で冷静に物事を考えられるようになります。取り立てを逃れる為に新たな借金を作る必要もありません。法律に守られた状態で安心して再スタートの計画を考える事が出来るのですから、これまでの生活を見直し、返済へ向けての新たな気持ちを示して行くようにしましょう。
司法書士や弁護士は新たなスタートを切る為の道案内をしてくれるだけで、その後の返済は債務者がきちんと行わなければならないのです。

グレーゾーン金利の撤廃で借金が減額

取引履歴の開示ですべての借金が明確に

受任通知の送付後は、業者に対して今までの取引の歴史ともいえる取引履歴の開示請求を行うことになります。
取引履歴は、いつからいくらの借り入れをして、いつまでにいくら返したのかを明確にすると同時に、過払い金の有無などの判断をする上でも大切な情報でもあります。
取引履歴の情報がすべて揃ったことが確認されたのち、利息制限法をもとに引き直し計算をし状況を把握していきます。

グレーゾーン金利の存在

利息制限法では、10万円未満の貸し付けに対しては年利20%、10万円以上100万円未満のの貸し付けに対しては、年利18%、100万円以上の貸し付けに対しては年利15%までとなっています。
これ以上の利率で利息を取っていた場合には法律違反となり利息を取ることができません。
しかしながら、現状は、年利29.2%もの利息を取る業者も多く存在していました。
これは、出資法に基づく金利となっていて、利息に対して利息制限法と出資法という二つの法律があったためなのです。
この出資法と利息いz制限法の金利の差をグレーゾーン金利と言い、利息制限法よりも高い金利であっても、出資法に違反していなければ刑事罰に問われることがなかったのです。

引き直し計算で利息の払い過ぎを確認

平成18年の1月に、最高裁は、出資法での金利を認めないとしたことで、平成22年には、金利の差となっていたグレーゾーン金利はなくなりました。
二つの法律の金利の差は、出資法の金利の方が高いので利息制限法での引き直し計算を行うと、利息を払い過ぎていたことを確認できます。
払い過ぎた金額は借金の元本の返済に充てることとなり、引き直し計算をすることで借金を減らすことが可能となるのです。

実際に金額を当てはめて計算してみよう

引き直し計算をすることで借金が減るのは理解できても、どのくらい減るのか具体的には理解できません。
ここでは、例をあげて引き直し計算をしてみましょう。

出資法に基づいての元本計算

サラ金からの借金が80万円あり、利率29.2%で借り入れしています。
毎月の返済を3万円として計算をしていきます。
出資法に基づいて1ヶ月後に3万円を返済した場合
1ヶ月分の利息は、80万円×29.2%÷12カ月=1万9467円
元本返済分は、3万円-1万9467円=1万533円
残りの元本は、80万円-1万533円=78万9467円となります。

引き直し計算後

利息制限法により、本来支払うべき利息は、80万円×18%÷12ヶ月=1万2000円
払い過ぎていた利息は、1万9467円-1万2000円=7467円となります。
7467円は、元本に充てることになるので、
元本の返済分としては、1万533円+7467円=1万8000円
元本の残高としては、80万円-1万8000円=78万2000円となります。

引き直し計算すること金額の違いも一目瞭然

二つの金利を当てはめて実際に計算してみると、1ヶ月で7467円の差があり、元本の減り方も違ってきます。
1ヶ月でもこれだけ違うので長期返済していた場合には、より多くの金額を支払い過ぎていたことが分かるでしょう。

2年以上も返済期間を短縮できる計算に

長期間の返済で過払いが発生していた場合には、どの程度まで元本が減るのでしょうか。
ここでも、サラ金からの借り入れが80万円、金利29.2%、月々の返済額3万円、返済期間3年間として計算してみましょう。

出資法に基づいての計算

3年間、金利29.2%で返済した時の元本としては、
毎月1万533円×36ヶ月=37万9188円(支払い済みの利息1万9467円×36ヶ月=70万812円)
元本の残高としては、80万円-37万9118円=42万882円
となり、この時点でもまだ40万円以上あり、元本の返済も3年4ヶ月ほどかかることになります。

引き直し計算後

利息制限法での利率は18%となるので、
3年間返済すると元本の残高は、80万円-64万8000円=15万2000円
(3年間の元本返済分 1万8000円×36ヶ月=64万8000円)
この時点で、15万円程度まで下げることができ、元本の返済も9ヶ月ほどまで短縮することができるのです。

利息制限法では借金の負担も軽減できる

ここでは、80万円の借り入れで毎月3万円の返済と同時に、月々1万円ずつ新たに借り入れをしていく場合の計算をしていきましょう。
ここでの計算は、あくまでも例ですので、実際の借り入れや返済の金額、利率によって数字は変わってきます。

出資法での計算

80万円を借り入れし、利率29.2%で返済と借り入れを繰り返すと、3年が経過しても残高はまだ70万円以上もあり返済も長期化することになります。

引き直し計算後

利息制限法の利率18%で計算すると、3年後は、元本残高が30万円程度まで減少させることが可能です。
引き直し計算をすることで元本の残高を半分以下減額することができるのです。

この結果を見ても、出資法を利用しての利息計算では返済がどれだけ大変になってくるのか理解できるでしょう。

払い過ぎていた利息分は返還請求が可能

現在では、出資法での利率は違法と判断されたことから、引き直し計算を行うことで借金を減額でき、返済にかかる負担の少なくすることが可能となりました。
また引き直し計算では、利息を過払いしていた場合その金額を元本に充て計算することで、元本の残高がゼロになるケースやそれでもなお払い過ぎているケースもあります。
出資法での利率で長期間返済していた場合、このような可能性が高くなっています。
過払いしていた金額に関しては返還請求することが可能で、この手続きを過払い金返還請求と言います。

任意整理では利息をつけない

未払い利息の支払い義務がなくなる

依頼者が任意整理を選択した場合には、支払う義務の無い利息が出てきます。本来であればそのまま支払い続けるはずではありますが、法的に支払いの義務がなくなるのです。
というのも、返済が困難になっているのも関わらず、この利息分も含めてしまっては、再び返済が困難になってしまう恐れがあるからです。

「未払い利息」とはどの期間?

わかりやすく未払い利息についての説明をするとこうなります。
Tさんは業者からの借金があり返済を行っていましたが、生活苦となり5月20日の返済を最後に滞ってしまいました。しかしそれから返済の取り立てなどに困ってしまい、4カ月後の9月に司法書士に依頼します。
受任通知を業者に発送し、情報開示と返済金額の再計算を行いますが、この結果が出るまでには通常で約3カ月ほどかかります。
その後12月に業者との和解が成立しましたが、和解が成立するまでの期間の支払いはストップしたままの状態です。
この支払いがストップした期間に発生していた利息が未払い利息となります。本来は支払う義務があるものですが、実は支払うべき金額がきちんと確定する基準日というのはTさんが最後に返済を行った5月の20日となります。そのため5月20日から12月までの未払い分の利息は払う必要がなくなるのです。

他にも支払わなくてよくなるものとは?

この未払い利息以外にも支払い義務の無くなる利息があります。
任意整理を行い再計算・交渉が成立した場合には将来利息がつかなくなります。これは和解を行ってから完済するまでの期間の利息が無くなると言う事です。交渉によって決まった金額をそのまま返済するだけでよくなります。
支払い金額が分かりやすく、増える心配もないので計画的に返済を行う事ができるようになるのです。

遅延損害金を請求されたら?

業者によっては最終取引が借り入れの場合は遅延損害金として損害金の請求をしてくる場合があります。しかし、これも利息と同じように返済の義務はありません。これは日本司法書士連合会で決められたもので、任意整理の基準と制定されているので、支払う義務がないのです。
そのため司法書士が業者との交渉を行う時には「未払い利息」「遅延損害金」「将来利息」をカットした和解案を提示する事となります。

支払い計画の立てるときのポイントとは

支払い年数の設定

任意整理を行った場合は基本的には3年で完済するように返済計画をたてますが、場合によっては4~5年という期間が設けられる事もあります。
これは借金の最終的な残高が多すぎる場合や3年での返済が難しいと判断された場合に該当します。もちろん収入や返済額はそれぞれ違いますので、こうしたことも起こりうるのです。

無理せず返済するには?

返済計画を考えるときに重要なのは、無理せず返済を続けられるようにすることです。最低でも3年間かけて返済を行うので、生活をしながらも滞らないように返済できる金額を設定しなくてはなりません。
そのため「収入-生活費+娯楽費=無理のない金額」とされています。
毎月の返済が滞らない為にはこうした考えのもとで設定するのが一番良い方法となっています。

なぜ「娯楽費」があるの?

借金を返済するにあたり、気持ちを入れ替えてきちんと頑張る意思を表示する事は非常に大切なことではありますが、短いと言えども3年間毎月返済を行うのですから、気持ちが途切れないという保証はありません。
「娯楽費は必要ない」「我慢が必要」と娯楽費を完全に削ってしまうと、ストレスなどで健康被害や返済困難な状況になってしまう事もあります。
そのため、ある程度の娯楽費は必要なものとして考えられ、生活自体が脅かされないようになっているのです。

しかしもちろんギャンブルやパチンコなどのために娯楽費を使ってしまうと、再び借金をしてしまったり返済がストップしてしまう可能性があります。娯楽費の使用用途には十分気をつけましょう。

ブラックリストとは一体どんなものか

ブラックリストは「事故情報」

借金をしてしまい任意整理・個人再生・自己破産を行った場合や、過払い金の請求を行った場合にはブラックリストと呼ばれる事故情報に登録されます。これは整理対象の相手が加入している個人信用情報機関に登録されると言う事ですが、整理する対象が選べない場合には、全ての個人信用情報機関に登録されることとなります。

ブラックリストに載るとどうなる?

実際にブラックリストに載ってしまった場合には、次ような問題が起きてしまいます。

「銀行などの信販会社から5年~7年ほどは借り入れができない」
「住宅や自動車などのローン・クレジットを利用することができない」
「返済が滞った場合にはカードが利用できなくなり、新規のカードも作れない」

このような金銭面での問題が発生します。お金を借りる事ができないので、生活に対する制限ができ、きちんと金銭の管理ができるかどうかが要となります。

金銭面以外に起きる問題は?

基本的に普通の生活では特に困る問題はありません。社会生活においての制限などはなく、戸籍に載る心配もなく年金や保険も通常通りに受け取る事が可能です。

良いとらえ方をしてしまえば、借金が出来ないうえにローンやカードでの支払いが出来なくなるというのはとても金銭面において几帳面な生活を送る事ができます。きちんとお金を管理し、生活を考え直すきっかけにもなります。そうした点ではこうしたきっかけを気に再スタートを着れると考えればよいのではないでしょうか。

銀行のリスケジュールを知っておこう

商工ローンとは?

多くの会社が利用している企業への融資を行う「商工ローン」というものがあります。企業拡大や銀行から借り入れを行えない場合によく利用されていますが、この商工ローンは一般のローンとは異なり高い金利が設定されています。
また契約の際には連帯保証人が必要となり、返済が滞った場合には、この連帯保証人が代わりに返済を行わなければなりません。こうした連帯保証人の被害が社会問題になった事もあります。

この商工ローンの高金利は経営が順調な大企業であれば問題ありませんが、中小企業にとってはかなりの負担となります。商工ローン会社によっては、中小企業がすぐにつぶれてしまう事を見越した上で、高い利子を取れるだけ取り、返済が出来なくなったら保証人に元本を請求するという所もあります。それ程に金利が高いローンということになります。

この商工ローンを利用している会社の中には、銀行からの融資の返済の為にりようしているという場合もあります。しかし銀行の融資は低金利だあるため、低金利の融資の返済に高金利の融資をしていることとなります。これでは会社の経営はマイナスになる一方です。

リスケジュールとは?

そこでこうした銀行融資の返済のために商工ローンを利用する前に知っておきたい事があります。
銀行融資には返済が滞りそうになった場合には、返済の条件を緩和してくれるように交渉してもらえる「リスケジュール」というものがあります。
現在はほとんどの銀行でこうした交渉に対応しており、相談が出来るようになっています。
無理だと決めつけず、まずは融資をしてくれている銀行に相談してみるようにしましょう。多少でも変更が可能であれば返済が続けられるかもしれません。

過払い金の発生も見つける事が可能

引き直し計算の重要性

支払いを滞りなく続けていた場合でも、引き直し計算をする事によって過払い金が発生している事に気づき、返済を終える事が出来る場合があります。
過払い金が発生していた場合には業者に対し「過払い金返還請求」を行い取り戻す事が出来るようになっています。
高い利息で長期間の返済の場合に見つかりやすい傾向があるので、専門家に相談に行く事をおすすめします。

過払い金とはどのように発生しているのか

例えで過払い金の発生する仕組みを説明しましょう。

まず正しく制定された利息制限法の年利18%で100万円を借り、月4万円の返済を行うとします。
この金利の場合だと、4年たらずで元本の完済ができます。
しかし、出資法の29.2%という高金利で100万円を借りた場合では、月4万円の返済を4年行っても25万円も元本が残ってしまいます。

18%の場合であれば29.2%の場合よりも返済期間が早いうえに、支払いすぎた利息が元本の返済を行ってくれているのです。
しかし29.2%のまま返済を続けていた場合には、元本以上にお金を支払っている事になります。
こうして支払うべき金額以上に支払ってしまった分過払い金となります。

返還してもらうには?

専門家に相談し、過払い金が見つかった場合には、業者に対して請求を行いますが、個人で行っても応じてもらえない事が多ため、必ず専門家のもとで交渉を行うようにしましょう。
業者によっては交渉に応じずに裁判を起こさなければならない事もあるので、金額や業者によって様々です。しかし大きな金額であれば裁判を起こす事も考えましょう。

過払い金請求で330万円以上のお金が戻った!

任意整理することで過払い金を請求することができ、多くの方々が、払い過ぎていた金額を取り戻すことができています。

年金生活での借金返済は大きな負担

Dさん(76歳)の場合は、サラ金、合計7社から全部で221万円の借金をしていて年金生活からの返済はかなり大きな負担となっていました。
サラ金への返済は、毎月12万1000円にまで膨らみ、どうすることもできなくなり専門家へ相談に来たのです。
Dさんの場合、契約書などはほとんどなく、借金の実態を正確に把握することが難しかったこともあり、業者へ取引履歴の開示を求め、その資料をもとに交渉し、和解で合意することになったのです。
結果としては、引き直し計算をすることで334万円の過払い金を受け取ることに成功したのです。

借金は生活はもちろん精神的にも負担が大きい

借金は、生活だけではなく、精神的にも追いつめられるものでもあるので、
今回の件によってDさんも借金はしないと心に誓ったようです。

CASE 4:過払い金334万円が手元に!

Dさん(76歳) 無職・年金生活

債権者 取引期間 相談時の借金額 月々の返済額 手続き後の借金額
T社 15年 50万円 1万5千円 ▲90万円(戻り)
Ai社 12年 49万円 1万5千円 ▲70万円(戻り)
S社 12年 80万円 1万8千円 ▲115万円(戻り)
TM社 12年 9万円 8千円 ▲25万円(戻り)
Fクレジット 12年 3万円 5千円 ▲4万円(戻り)
KO社 12年 23万円 1万2千円 ▲36万円(戻り)
K社 12年 5万円 1万8千円 ▲7万円(戻り)
合計221万円 合計12万1千円 合計▲334万円(戻り)

夫婦二人で458万円の過払い金を取り戻す

ここでは、夫婦そろって借金を抱えていた場合をご紹介します。
Eさんご夫婦は、47歳のサラリーマンをしている夫と46歳のパートタイマーの妻のケースです。

夫婦揃っての借金は返済が大変

夫はサラ金6社から借り入れをしていて、その金額は333万円、妻においても6社から285万円の借金があります。
ご夫婦の借金の合計は、618万円で、毎月の返済も夫が10万8千円、妻は10万6千円となり二人の合計返済金額は21万4千円でした。
毎月これほどの返済となるとかなり生活も苦しかったようで、返済もままならず厳しい取り立ても行われていたようです。

書類が揃っていると手続もスムーズに

Eさんご夫婦の借金については、契約書も揃っていたこともあり、交渉もスムーズに行うことかでき、結果的に夫の借金で239万円、妻の借金では219万円の過払い金を請求することとなりました。
借金の整理後は、厳しい取り立てはもちろん、返済の負担のなくなり新しい生活をスタートさせることができました。

CASE 5:夫婦そろって過払い金が発生していた!

Eさん夫婦の場合 夫(47歳・サラリーマン) 妻(46歳・パートタイマー)

夫分

債権者 取引期間 相談時の借金額 月々の返済額 手続き後の借金額
T社 15年 120万円 3万5千円 ▲80万円(戻り)
AB社 10年 60万円 1万8千円 ▲35万円(戻り)
S社 9年 60万円 1万5千円 ▲43万円(戻り)
M社 12年 18万円 1万2千円 ▲23万円(戻り)
G社 13年 60万円 2万3千円 ▲48万円(戻り)
Y社 3年 15万円 5千円 ▲10万円(戻り)
合計333万円 合計10万8千円 合計▲239万円(戻り)

妻分

債権者 取引期間 相談時の借金額 月々の返済額 手続き後の借金額
T社 15年 55万円 2万3千円 ▲85万円(戻り)
A社 7年 55万円 2万2千円 ▲10万円(戻り)
S社 12年 55万円 1万3千円 ▲43万円(戻り)
M社 10年 15万円 1万円 ▲13万円(戻り)
G社 13年 60万円 2万3千円 ▲45万円(戻り)
R社 5年 45万円 1万5千円 ▲23万円(戻り)
合計285万円 合計10万6千円 合計▲219万円(戻り)

完済している借金も過払い金の対象に!

過払い金の請求は、現在抱えている借金だけが対象ではありません。
過去に返済が終わっている借金についても、過払い金が発生していた場合は、過払い金の請求が可能です。
債務整理で、債務一覧表を記入する時には、過去に完済している借金についても記入することを忘れないようにしましょう。

サラ金からの借り入れは確実に過払い金がある!

ここでは、過去に完済した借金があった方のケースを紹介します。

Fさんの場合は、11社に750万円ほどの借金を抱えていました。
引き直し計算を行った結果、11社のうち7社分に過払い金が発生していたため、その過払い金によって残りの4社の借金を完済することができました。
今、お話しした11社は、返済中だった借金で、このほかに3社に対して完済している借金があり、2社については2ヶ月前に完済、残りの1社に関しても1ヶ月ほど前に完済したとのことでした。
完済すれば、借金がなくなり業者とのかかわりも終了となります。
しかし、サラ金などから借り入れをしていた場合は、借金の金額に関係なく確実に過払い金が生じているといっても過言ではありません。
借金を完済してから10年間は過払い金の請求が可能となっているので、完済しているから終わりと思わないでチェックしてみましょう。

完済した借金も過払い金の請求ができる!

Fさんも、完済した借金についても過払い金の請求が可能ということを知らなかったようでしたが、完済した借金を引き直し計算した結果、3社の借金についても総額650万円の過払い金があることがわかり、過払い金請求を行ってお金を取り戻すことができました。

過去10年以内に完済した借金があり、現在も借金を抱えている場合には、どちらの借金につい手も引き直し計算をしてみましょう。
完済した借金に過払い金が発生していた場合は手続することで、戻ってきたお金を現在の返済に充てることが可能となります。
返済の負担も減りますし、現在抱えている借金がなくなる可能性もあるので
確認してみるのがおすすめです。

CASE 6:完済した借金で650万円が戻った!

Fさん(57歳) パートタイマー

債権者 取引期間 相談時の借金額 手続き後の借金額
S社 22年 - ▲385万円(戻り)
G社 9年 - ▲140万円(戻り)
Y社 15年 - ▲125万円(戻り)
合計▲650万円(戻り)

10年以上前に完済した借金も過払い金の対象に

過払い金請求の時効は最終取引後10年間

過払い金の請求が可能な期間は完済した後10年間と決められています。
では、最初の借金については、10年以上前に返済が終わっているけれど、その後すぐに同じ業者に借金をした場合はどうなるでしょう。

最初の借金について業者側は、完済後10年以上が経過しているので、過払い金の対象にならないと言い張ることでしょう。
しかし、借金の完済後10年という期間は、借金の取引全体を指し、業者と最後に取引をした日の翌日から10年間となっています。
一度完済をしても、またすぐに同じ業者から借金をしていれば完済した借金も継続した取引として扱われることもあります。
10年以上前に完済した借金に関しても、継続した借金と判断されれば、時効が成立していないことになり過払い金の請求も可能となるでしょう。

しかし、1回目の借金を完済してから2回目の借金をするまでの期間が短い場合には継続した借金とみなすことが可能ですが、かなり時期が開いてしまうと継続した取引とみなさず、別の取引と判断されることもあります。
こうなってしまうと、1回目の借金に対しての過払い金の請求は難しくなってしまいます。
この期間に関しては、過払い金請求に関する裁判の争点でもあり注目されています。

借金の借り換えも対象となる

他にも、借金の借り換えを行った場合はどうでしょう。
完済と新たな借金との間には期間もありません。
ですので、借り換えの場合は、10年以上前に借金を清算し、借り直した場合でも継続した借金とみなし手続を行うことが可能です。

10年経過してもあきらめず相談してみよう

債務整理においては、できるだけ自分の借金は隠したいものです。
手続を行う時にも、これは10年以上前に完済した借金だから対象にはならないと思い、申告しない場合もあります。
ですが、過払い金請求に関しては、完済してから10年以上経過している場合でも過払い金と取り戻せることもあります。
場合によっては、過払い金請求の対象とならないこともありますが、相談するだけなら損はないので隠すことなくすべての情報を伝えるようにしましょう。

どんなケースの借金に過払い金は発生する?

すべての借金に過払い金は発生する?

すべての借金に対して過払い金が発生するわけではありません。
貸金業者が提示する利息は、出資法に基づいた金利であり、その値は29.2%でした。
しかし、現在ではこの利息が違法と判断されていますので、利息の計算は利息制限法に基づいた18%で計算することになります。
出資法と利息制限法の金利の差をグレーゾーン金利と呼んでいます。
利息制限法の金利で引き直し計算を行うと、払い過ぎていた利息の金額を把握でき、過払いした金額を元本に充てることで借金の残高を確認することができます。

引き直し計算をした結果、借金残高がマイナスの数字となれば過払い金が生じていることを示し、借金が残るようであれば過払い金の発生はないと判断することができます。

過払い金の有無についての判断目安

過払い金は発生しているかどうかを判断する目安としては、金利が18%よりも高く、6年以上に渡って返済をしているかどうかです。
この場合、過払い金を請求できる可能性は高いです。

過払い金の有無については、取引履歴の開示請求を行い、計算してみるのとすぐにわかります。
引き直し計算は、個人でも計算可能ですが、業者との交渉は専門的な知識を必要とするだけではなく、業者との駆け引きもあるので個人での交渉は不利になってしまうことが多いです。
業者側も、個人が相手となる場合と、専門家が相手の場合では、態度も違いますし、減額幅なども違ってきます。
できるだけ借金を減らしたいという場合には、専門家に依頼するのがおすすめです。

理由にかかわらず請求できる

借金をした理由は人それぞれです。
中には、ギャンブルや高級ブランド品の購入で借金をした人もいるでしょう。
過払い金の請求は、こうしたギャンブルやショッピングなどによる借金の場合でも理由に関係なく手続を行うことができます。
どんな理由であっても、過払い金したお金は取り戻すことができるのです。

取引履歴の情報がないときの引き直し計算とは?

過払い金請求をするためには、どの業者からいくら借りていくら返済して着たのかなどの情報が必要となります。
業者との取引内容を明確にするためには、業者へ取引履歴の開示請求を行って情報を得ることになります。

取引履歴の開示は業者に義務付けられている

かつては、取引履歴の開示請求を行っても、一切対応してくれない業者も多くいましたが、最高裁が、業者に対し取引履歴の開示を義務付けたことで、取引履歴を開示しない業者は減少しました。

しかしながら、業者側が帳簿を保存しておかなければいけない期間は7年間と税法上で定められている他、商業帳簿を保存しておく期間も10年間と定められています。

この税法を元に、定められた期間以前の取引履歴はすべて処分したと主張して、10年以上前の取引に関しては、情報の提示がされない場合も多く、場合によっては、取引の途中からの情報しかないこともあります。

実際には、どの業者であっても10年~20年以上前の取引履歴を保管していることは少なく、取引に関するすべての履歴を開示されることはごくまれでもあります。

十分な情報が得られない時はどうする?

引き直し計算については、取引履歴が明確なものに関しては計算することが可能ですが、そうでない場合には、「残高ゼロ方式」または「推定計算」によって算出することになります。

残高ゼロ方式は、開示請求によって得られた情報のみを元に引き直し計算を行う方法で、開示前の取引に関しては、残高をゼロとして計算していきます。
残高ゼロ方式は、まず、その業者との取引開始がいつからだったか記憶をたどっていきます。
記憶上での取引開始の時期と、開示請求によって明らかになった時期との差が4~5年以上ある場合にこの方式で計算することになります。
過払い金は、4~5年程度の取引で発生する可能性が高いので、開示請求して得られた情報の時にはすでに元本がゼロになっていたと考えられるのです。

推定計算は、開示された情報だけではなく、借主によって借用証書などが保管されていた場合、その資料や記憶を元に、取引がどうだったかを推定して引き直し計算を行います。
借用書には、金利や取引開始日、返済日、返済期間、回数などが記載されているのでその情報を元に推定して行きます。

情報がなくても債務整理したい時は?

業者の中には、取引履歴の開示要求に従わない悪質な業者もいます。
そういったっ場合には、契約書などの書類が残っていないか家中を探してみましょう。
債務整理では、契約書取引明細書が大きな証拠となります。
書類が見つからない場合でも、専門家は債務整理をする手段を持っていますので相談してみるとよいでしょう。

裁判によって過払い金の回収を行うことも

和解合意できない場合は裁判で解決

過払い金を請求して手元にお金が戻るためには、業者と和解交渉を行い合意することが重要です。
和解した後は、合意書を作成し、指定口座に過払い金が振り込まれることになります。
和解交渉で合意できなかった場合や交渉を意図的に引き延ばしている場合には、不当利得返還請求訴訟を起こして解決していきます。
1社当たりの過払い金請求の金額が140万円以下であれば簡易裁判所での裁判、140万円以上であれば、地方裁判所での裁判となります。

裁判では過払い金請求のほぼ満額を取り戻せる

裁判となった場合には、ほとんどのケースで裁判所側から和解勧告が告げられますが、この時点で和解できれば、短期間で払い金を回収することが可能となります。

しかし、双方の希望する金額に差がある場合には、和解不成立となり判決によって過払い金の金額が決まります。

裁判となると過払い金を取り戻すまで時間がかかってしまいます。
この場合では、多くのケースで過払い金の元本や年利5%の利息、支払い日までの遅延損害金を合計した金額を受け取ることになります。
悪質な業者には、損害賠償の請求も合わせて行ったケースもあります。

過払い金返還請求の手続きの流れ

過払い金返還請求の手続きは、業者に取引履歴の開示請求をすることから始まります。
その後、取引履歴の開示が行われた場合には引き直し計算を行い、過払い金返還請求書を業者宛てに贈り、業者との交渉が始まります。
交渉で和解が成立した場合には、過払い金が返金されることになります。

一方、取引履歴が開示されなかった場合には、電話でもう一度開示請求を行い、情報が開示されれば引き直し計算へと移ります。

しかし、情報が開示されなかった場合には、訴訟提起となり裁判が行われます。
裁判で勝訴すれば、判決に従って過払い金が返金されることになります。
裁判で勝訴したにも関わらず、返金に応じない業者に対しては差し押さえや強制執行が行われます。

過払い金の請求はできるだけ早く

経営が苦しく民事再生の手続きを行う業者も

近年では、サラ金会社が民事再生を行うケースもすくなくありません。
2007年にはクレアディア、2008年にはアエルが民事再生となりました。
サラ金業者も近年の不景気には勝つことができないようです。
さらに、金利のグレーゾーンの廃止に伴い過払い金返還請求も多くありますし、この返還請求に対してサラ金業者は拒否をすることができない為、経営も厳しくなってきています。
実際に、150万円の過払い金が発生していて返還請求があったとしても20万円までしか返還できないという業者もあります。
中には、過払い金を一括で支払うことができずに3年間の分割払いにするよう提案する業者もいるのです。

確実に返金してもらうために早めの手続きを

貸金業者も、中小企業は生き残ることができず、大手の貸金業者だけが生き残ることが可能なのかもしれません。
今後も、民事再生を行う業者が増え、ついには倒産してしまう業者もでてくることでしょう。
過払い金を請求する業者が民事再生の手続きに入ったり倒産してしまうと、過払い金請求をしてもお金が戻ってこないことも考えられます。
そうならない為にも、過払い金請求の可能性がある場合には、一日でも早く手続を行うようにしましょう。

マイホームを手放さずに債務整理を行うには

ここからは、個人再生について紹介して行きます。
まず、個人再生での債務整理をされた方の例を紹介したいと思います。

住宅ローンの返済のために借金を当てるのはダメ

Gさんはサラリーマンをしている49歳の男性です。
Gさんは、平成2年にマイホームを住宅ローンを組んで購入しました。
しかし、その会社の経営が上手くいかず、ボーナスカットはもちろん毎月の給料までもカットされるようになり、住宅ローンの支払いも苦しくなってしまったのです。
そこで、住宅ローンの返済に充てるためにサラ金から借金を繰り返すようになり、最終的には460万円の借金となり、毎月の返済額も27万円ほどの状態に陥ってしまいました。

マイホームを手放すことなく債務整理できる?

引き直し計算をしましたが、任意整理での返済には無理があることが分かり、債務整理の方法は残りの個人再生自己破産のどちらかを選択することとなりました。

Gさんの希望として、マイホームは手放したくないとのことでした。
自己破産では、20万円以上の資産や99万円を超える現金については、すべて処分することになっていますので、自己破産での債務整理はせずに、での手続を行うことにしました。

住宅ローンは減額対象にならない

Gさんが個人再生を行う場合は、返済すべき借金の総額は3年間で約100万円ほどとなり毎月返済は、3万円弱となります。
しかし、個人再生では、住宅ローンに関して減額対象となりませんので、住宅ローンの返済は、今まで通り行うことになります。
住宅ローンと借金の返済分を合わせての支払いとなります。

Gさんの場合は、個人再生を行う上で、本人の積極的な協力もありましたし必要な書類もスムーズに集めることができました。収入と支出のバランスからみても、無理なく個人再生を行うことができました。

手続では再生計画も決定し、毎月3万円弱の返済に加えて住宅ローン分の返済もすることでマイホームを手放すことなく債務整理を行うことができました。

新しい債務整理方法の個人再生とは

任意整理ができない=自己破産ではない

債務整理において、引き直し計算をして任意整理では解決できないとなった場合には、すぐに自己破産での解決と決めつけるのは避けましょう。
債務整理には、個人再生という方法もありますので検討してみてください。

個人再生は、任意整理と自己破産に共通点がある

個人再生での債務整理は、平成13年から施行された制度で任意整理と自己破産にそれぞれ共通した点が見られます。
個人再生は任意整理と同じように引き直し計算後に残った借金を返済していきます。
また、手続に関しては、自己破産と同じように裁判所での手続となるので裁判所へ足を運ぶことになります。

個人再生での債務整理は、借金の返済額を減らすことで、生活して行くことができること、住宅ローンがありマイホームを手放したくないという方に適しています。

個人再生の手続き方法

個人再生の申し立てを行うと、個人再生委員が選任されます。
その後、再生手続き開始決定となり債権調査が行われ、再生計画案を提出することになります。
再生計画が認可決定によって確定されたら、即時抗告期間を経て再生計画に従い返済を開始することになります。

個人再生の手続きの流れを確認しよう

個人再生の手続き方法を詳しく見ていきましょう。

申し立ては裁判所へ

個人再生を行う場合には、裁判所に申し立てを行いますが、この時、支払い予定額も一緒に申告しましょう。
個人で申し立てを行う場合は、必要な書類を自分で用意することになるので負担も大きくなります。
司法書士などの専門家に手続きを依頼する場合には、書類作成なども代行して用意してもらうことができます。

再生委員の選任について

個人再生の申し立てをすると、裁判所によって再生委員が選任されます。
大阪地方裁判所では、選任される場合とされない場合がありますし、予納金として15万円が必要となります。
この予納金は、再生委員が選任されない場合にのみ認可決定後返還されます。
再生委員が選任された場合、財産や収入の調査が行われ、再生計画案の作成についてアドバイスをしてもらうことができます。

申し立て手続きの開始決定

手続き開始に必要な書類などがすべて揃ったら、申し立て直後に開始決定される場合もあります。
今後きちんと、返済を続けていくことが可能かどうかも判断材料となります。

再生計画案の提出~認可まで

申し立てを行う時には、債権者名や金額を記した一覧表を提出します。
この一覧表を見た債権者は債権額などに間違いがないか確認をします。
間違いがないと認められれば、この一覧表の金額を元に再生計画案の作成に取りかかります。
この再生計画案を見て裁判所は、今後の計画にムリがないかどうか判断し、認められない場合には、不認可事由を申立人に告げることになります。
再生計画案が認められた場合、申立人が給与所得再生の時、業者の同意は基本的に不要となります。
しかし小規模再生の時は、業者の消極的同意を必要とし、同意が得られたことを確認した上で裁判所は、再生計画を認可することになります。

手続きにかかる期間は、一般的に6ヶ月程度となっていますが、申し立てを行う裁判所によって若干の違いがあります。

個人再生のメリット・デメリットを理解しよう

個人再生のメリット

個人再生での債務整理を行った場合、任意整理での借金の減額幅よりも個人再生での減額幅の方が大きくなります

自己破産では、手続きを行うことで、就ける職業に制限が設けられます。
免責の確定後は、再び復職することも可能ですが、一定期間職業に制限が出てしまうのは困るという方も多いです。
しかし、個人再生では、手続開始後も職業の制限がないので今までどおり仕事をしながら手続きを行うことができます。

また、自己破産の場合、借金をした理由によって免責が認められないケースもありますが、個人再生では、借金の理由に関係なく手続を行うことができます。
債務整理を行う方の中にはマイホームがあり住宅ローンも支払っている方もいることでしょう。

自己破産は、住宅を手放すことも条件の一つです。
しかし、個人再生では、返済計画を守って返済することでマイホームを手放すことなく債務整理を行うことができます。

個人再生のデメリット

個人再生は、手続方法はシンプルで、多くの借金を抱え返済に困っている人に対して有利な手続き方法です。
債権者側は意見を求められるほか、再生計画への同意も求められます。
債権者が再生計画を拒否しようとした場合は、多くの同調者を集める必要もあります。
このように、シンプルな手続きではありますが複雑な面も持ち合わせている方法です。

個人再生では、手続き前も手続き後も多くの書類を提出する必要があります。
それぞれの書類には提出期限があり期限が守られなかった場合には、その時点で手続きが終了となってしまうこともありますので注意が必要です。
提出期限に遅れしまうと、業者側からの取り立てや催促が再び行われるようになってしまいます。

また、個人再生での債務整理は、ブラックリストに載ってしまいます。
ブラックリストに載ることがデメリットととらえるかどうかは自己判断にお任せしますが、ブラックリストに載ったことを今後の新しい生活に活かすようにしましょう。

小規模個人再生と給与所得者等再生の違いとは?

個人再生には、小規模個人再生給与所得者等再生の2種類があります。

小規模個人再生の条件とは?

小規模個人再生には、住宅ローン以外の借金がひき直し計算後5000万円以下であること、これから先、継続的または反復的に収入が期待できることが利用条件となっています。
小規模個人再生は、自営業者を主な対象としていますが、サラリーマンや公務員の場合でも利用することができます。

給与所得者等再生とは?

給与所得者等再生では、小規模個人再生の利用条件に加えて、定期的に受け取る収入に関して変動幅が少ないと見込まれることも追加されます。
ここで言う変動幅の目安としては、過去2年間の年収の増減が20%以内であることです。
給与所得者等再生は、サラリーマンや公務員などの給与斜が対象でパート・アルバイトでも利用できますが、自営業の方は対象外となります。

給与所得者であっても、営業職やタクシードライバーのように歩合制の給与となっている場合は、成績により給与所得も変動します。
この時の時、変動幅が条件以上となると利用できなくなってしまいますが、歩合制の給与であっても過去の給与を確認し変動が少なければ利用することができます。
近年は、月給制ではなく年俸制の会社も増えてきています。
年俸制の場合では、翌年の翌年からも確実に契約更新が可能となれば利用することができますが、翌年の契約更新が確実でない場合には、利用できなくなってしまいます。
また、年金や、恩給を受け取っている場合は、小規模個人再生と給与所得者等再生の両方が利用可能です。

生活保護を受けている場合は、個人再生での債務整理は出来ませんので理解しておきましょう。
無職や失業中の場合は、事情によって両方の手続きが利用できますので、専門家に相談してみるとよいでしょう。
専業主婦の場合は、配偶者から一定の金額を毎月受け取っていたとしても自身の収入とは認められないので個人再生の手続きは利用できません

小規模個人再生の最低弁済基準額はどのくらい?

小規模個人再生は、借金の金額に対して支払うべき金額が決められていて、これを「最低弁済基準額」と呼んでいます。
ここでの借金の金額とは、利息制限法に基づいて引き直し計算を行った後に残った金額をいい、その金額によって最低弁済基準額が決定されるのです。

最低弁済基準額ってどのくらい?

借金の総額が、100万円未満の場合は、借金の総額
借金の総額が100万円以上500万円未満の場合は、100万円の返済
借金の総額500万円以上1500万円未満の場合は、借金総額の20%
借金の総額1500万円以上3000万円未満の場合は、300万円
借金の総額3000万円以上5000万円未満の場合は総額の10%

を支払わなければなりません。

元本の減額幅を見てみよう

最低弁済基準額を返済するということは、元本の減額にも繋がってきます。
小規模個人再生をした場合、元本がどのくらい少なくなるのか見てみましょう。

借金の総額が100万円未満の場合の減額幅はありません。
借金の総額が100万円以上500万円未満の場合、最大80%の減額
借金の総額が500万円以上1500万円未満の場合、80%の減額
借金の総額が1500万円以上3000万円未満の場合、最大90%の減額
借金の総額が3000万円以上5000万円未満の場合、90%

となっていて、任意整理を行ったときよりも減額幅は大きいですが、自己破産に比べると小さいのがわかります。

資産の額によって返済額は変わる?

最低弁済基準額が全てではない

小規模個人再生を行う場合には、最低弁済基準額が決められていていますが、全ての場合において、最低弁済基準額を支払えばすべてが解決ということはありません。

その理由として、再生計画で返済額を決定する時には、清算価値保証という原則に基づいて決められ、この清算価値保証の原則を無視することは出来ないという制限がかけられているからです。

清算価値保証の原則とは?

再生計画の返済額は、基本的に自己破産した時の支払額よりも多く支払うことが定められています。
自己破産は、借金の返済をせずに借金をなくす方法でもあります。
ですが、決められた以上の資産がある場合には、それを現金化して業者への返済に充てられます。
小規個人再生では、自己破産をした時に処分される資産の有無によって返済額を決定しています。

実際に例を挙げて考えてみよう

Hさんは、5社から総額480万円の借金があり、資産250万円を持っていたとします。
自己破産を行った場合、480万円にの借金がなくなります。しかし、資産が250万円あったのでそれを現金化し5社の借金に充てることになりました。
5社の割り当てに関しては、借金額によって決められます。

小規模個人再生の場合、480万円の借金なので最低弁済基準額は100万円となります。
この100万円を5社の借金に充てることになるのですが、この場合は資産の200万円は処分することなくそのまま残すことが可能です。
債務整理をするHさんにとっては、自己破産出資産を失うよりも、小規模個人再生で解決した方が得となります。

お金を貸した業者側は、自己破産の方が受け取る金額が多くなるので、小規模個人再生での手続きは、Hさんとは逆に損をしてしまう結果になります。
このように、自己破産と小規模個人再生では、どちらの手続きを取るかで差が生じてしまいます。

この差をなくすために、清算価値保証の原則に反してはいけないという決まりがあるのです。

Hさんの場合、清算価値保証によって、最低弁済基準額が100万円であっても実際に支払う総返済額は、自己破産をしたときに支払う金額に当たる200万円となります。

給与所得者等再生に返済金額の決定方法

最低弁済基準額と2年分の可処分所得

給与所得者等再生においても、返済すべき金額が法律で定められています。
給与所得者等再生でも、引き直し計算後の金額を元に最低弁済基準額が決まりますが、それとは別に可処分所得の2年分以上という金額も算出されます。
この二つを比較し、どちらか多い方の金額が返済すべき金額として返済して行くことになります。
ここで言う可処分所得は、自分が使用できる収入、つまり収入から税金や社会保険料、最低限の生活費を差し引いた金額となります。

過去2年分の可処分所得を把握するには?

給与所得者等再生を行う時には、過去2年分の収入や税金、社会保険料、生活費などをあらかじめ把握しておくことが必要です。
過去2年分については、収入は源泉徴収票の支払金額の部分を確認、社会保険料は、源泉徴収票の社会保険等金額、国税は源泉徴収票の源泉徴収税額、住民税は納税証明書、最低限の生活費は、居住地や年齢、扶養家族の有無などを元に政令で定められている金額で確認することができます。
源泉徴収票などは、1年ごとの金額となるので2年分の金額を算出するようにしましょう。

給与所得者等再生でも自己破産時の金額と比較

給与所得者等再生にも清算価値保証の原則を適用

給与所得者等再生においても、最低弁済基準額と、2年分以上の可処分所得のどちらか多い方のみの返済で解決するとは限りません。
給与所得者等再生も、小規模個人再生と同じように、自己破産での返済額以上を支払う決まりがあります。
つまり、給与所得者等再生での、清算価値保証の原則に従う決まりがあるのです。

具体例で考えてみよう

ここでも、具体的な例を挙げて説明していきましょう。
Iさんには5社からの借り入れがあり、引き直し計算後に残った借金は480万円、最低弁済基準額は100万円となりました。
Iさんの2年分の可処分所得は、150万円となりましたので、最低弁済基準額よりも多いことが確認され、可処分所得にあたる150万円を支払うことになったのです。
Iさんに、資産がない場合には、150万円の支払いで良かったのですが、Iさんには200万円の資産があったため、自己破産をした場合200万円の資産は処分されてしまうことになります。

清算価値保証の原則があることで、最終的な返済額は、自己破産をした時の資産に当たる200万円となります。
処分される資産は、99万円を超える現金や20万円以上の不動産などとなっています。

マイホームが残せるのが個人再生の魅力

住宅ローン特則でマイホームが残せる

マイホームを手放すことなく債務整理できることは、個人再生を利用する上での一番のメリットです。
個人再生では、住宅ローン特則と呼ばれる住宅資金貸付債権の特則があり、住宅ローンに対しての減額措置はありませんが、ローン返済中のマイホームを手放すことなく借金の整理をすることができます。
しかし、この住宅ローン特則は、どのような状況においても利用可能ということはなく、住宅ローンの他に抵当権が設けられていたり、住宅ローンの返済が滞っている場合などは利用することができません。

住宅ローン特則には2つの条件がある

住宅ローンを毎月きちんと返済している場合、

(1) 住宅ローンに加えて再生計画案に基づいた金額が返済可能かどうか
(2) 住宅ローンの返済を今後も継続可能かどうか

この二つの条件を満たすことで、住宅ローン特則を利用することが可能となります。

住宅ローン特則の返済は期間延長も可能

個人再生で、住宅ローン特則を利用する場合、月々、住宅ローン+再生計画案の返済額の合計金額を3年間で支払うことになります。
毎月の返済が滞ってしまうようならば、住宅ローン特則の利用は出来なくなってしまいます。
住宅ローン特則は、最長10年以内であれば、返済期間を延ばすことが可能ですが、この時にも返済が完了する年齢が満70歳までという条件があります。

一般的に、住宅ローンは長期返済となっています。
住宅ローン特則で、返済期間を延長した場合でも、期間内に返済が完了するかどうか判断が難しいケースも多くあるのが実情です。

ローン滞納があっても条件を満たせば利用可能

ローン滞納時の利用条件とは?

住宅ローン特則を利用する場合、住宅ローンの返済に滞納があった場合はどうすればいいのでしょうか。
せっかく購入したマイホームは手放したくないものです。

住宅ローンの返済を滞納している場合は、

(1) 住宅ローンに加えて、再生計画案で決められた返済額を支払うことが可能かどうか
(2) 住宅ローンの返済をこれからも継続可能かどうか
(3) 保証会社が代位弁済を行ってから6ヶ月以内

これらの条件をすべて満たすことが可能であれば住宅ローン特則を利用することができます。

代位弁済ってなに?

住宅ローンを組む時に銀行などの貸し付けを行う側は、信用保証協会や銀行系列などの保証会社を立てローン支払いの保証があることを求めます。
住宅ローンの返済が滞って一定の期間経過すると、銀行側は保証会社にローンの返済を請求し、保証会社は請求金額に応じてローンを肩代わりしてくれます。
つまり、滞納した住宅ローンを保証会社が変わりに返済するのが代位弁済なのです。
代位弁済が行われると、住宅ローン債権者は保証会社となり、肩代わりしてから6ヶ月を経過した時点で、債権者は保証会社に移行することが確定するのです。

代位弁済から6ヶ月以内に手続きをしよう

住宅ローンの滞納があるけれど、住宅ローン特則を利用したい場合には、代位弁済から6ヶ月以内に個人再生の手続きを行うことが大切です。
手続きによって、再生計画が認められれば、代位弁済の事実をなかったことにすることが可能で、従来通り元の債権者に住宅ローンの返済を続けることが可能です。
しかし、住宅ローンを滞納した場合、未払い分や延滞利息などが発生していることもあり、これらについても支払いを行わなければなりません。

再生計画確定までに損害金の支払いめどを立てよう

再生計画が確定するまでに未払い分や延滞利息などの損害金について全額を支払らう必要があります。
支払いのめどが立たない場合には、住宅ローン特則を利用することができません。
そもそも住宅ローンの返済が滞っている状況なので、それに加えて損害金の返済となれば、かなりの負担を抱えることになります。
自分では、返済が不可能という場合には家族や親戚に事情を話し援助してもらうのも一つの方法です。

返済が苦しい場合は期間延長や免責も可能

もしも返済が難しいとなったら?

月々の返済額の確定後は、返済計画に沿って返済することになりますが、すべての人が完済できるとは限りません。
万が一、返済ができない状況に陥った場合にはどのなるのでしょう。

返済計画を立てる時には、ムリな返済額を設定することはなく、慎重に計画を立てていきます。
しかしながら、人生何が起こるか予想することは難しいもので、返済が不可能になってしまうこともあります。
リストラや病気、収入の減少などやむを得ない事情で返済が滞ってしまう場合には、2年以内であれば返済期間の延長が可能です。
期間の延長は可能であっても、返済額に関しては減額が適用されることはないので理解しておきましょう。
期間を延長する理由については、特に決まりごとがあるわけではありませんが、業者側の同意が必要となります。
業者側が、納得するような理由であることが大切です。
また、支払い期間が延長されることで、返済総額は変わりませんが毎月の返済額を減らすことが可能となります。

期間延長しても返済できない場合

支払い期間を延長した場合でも、返済が苦しい場合もあるでしょう。
そういった場合には、自己破産の手続きをした時のように、免責が受けられる特別のケースもあります。
これをハードシップ免責と言い、利用するためには4つの条件を満たさなければなりません。

(1) 返済者に責任のない事情によって支払いができない
(2) 返済額の3/4以上の返済が終わっていること
(3) 免責をした場合、債権者の一般の利益となる金額よりも少ないこと
(4) 返済計画を変更しても返済することが不可能であること

ハードシップ免責の可否は、裁判所が業者の絵権を確認し判断し、免責決定となれば、残りの借金の返済は免除されることになります。

理由のない滞納は再生計画の取消にもつながる

理由のない滞納はさける

返済計画において返済が苦しい場合、救済処置を利用することで返済をスムーズに行えるようになります。
しかし、毎月の返済が苦しい時に、理由なしに返済を滞らせてしまうと罰則が課せられてしまうので注意が必要です。
返済計画案に沿って返済がされない場合、業者側は裁判所に対して再生計画を取り消すよう求めることができます。
これによって裁判所が取り消しを認めた場合には、再生手続きは無効となり、個人再生によって減額された借金も減額前の金額に戻ることになります。
すでに返済済みの金額は減額されますが、手続きした手間暇はすべてムダになってしまいます。

業者の対応も厳しく破産手続きになる場合も

個人再生で再生計画が認められた場合、業者側の対応も厳しくなります。
再生手続きの取り消しということになれば、破産手続きとなるケースもありますので、そのことをしっかりと覚えておくようにしましょう。

どちらを利用するのが最適なのかの判断基準

2つの個人再生方法を確認しよう

個人再生を行う場合、小規模個人再生給与所得者等再生のどちらが適しているのか迷ってしまうこともあるでしょう。

2つの方法を簡単にまとめると、

小規模個人再生は、自営業、会社員、公務員の方が利用可能
給与所得者等再生は、会社員(歩合制でも収入が安定していれば利用可能)、公務員、パート、アルバイトの方が利用可能で、自営業のかたは利用できません。

基本的に、会社員や公務員の方はどちらの方法も利用可能ですが、小規模個人再生の場合は再生計画案に対して半数以上の業者または、債権者の半数以上が賛成していること、給与所得者等個人再生では、業者の賛成・反対にかかわらず再生計画案が認められることというように再生計画案が認められる条件に違いがあります。

小規模個人再生は再度利用可能で利用しやすい

小規模個人再生では、返済計画通りに返済できなくても再度申し立てが可能となっているのに対し、給与所得者等再生では、再生計画に沿って返済を行った場合、再生計画決定後7年間は再度申し立てすることは出来ませんし、ハードシップ免責を利用した場合も、元の再生計画決定後7年間は再度申し立てできません。
また、過去に自己破産の手続きを行い、免責が確定した方は免責の確定日より7年間は、給与所得者等再生の申し立ては行えません。

小規模個人再生では、再生計画案に対して業者の賛成を得る必要がありますが、実際には反対をする業者はほとんどいません。
小規模う個人再生は、再度申し立てするのに条件がないため利用しやすく、返済額も小規模個人再生の方が金額が少ないこともあり、こちらを利用する方の方が多くなっています。

自己破産によって借金返済の生活から脱出できた

借金の解決方法は自己破産だけではない

ここからは、自己破産について紹介していきます。
自己破産は債務整理の中の一つとなっています。
ここでも具体的な例を挙げてお話していきましょう。

Aさんは、350万円ほどの借金を抱えていて、自己破産をして借金を解決するしかないと考えていたのですが、実際に引き直し計算をして見ると、208万円の過払い金があることが判明し、任意整理での債務整理で借金を解決することができました。

多くの借金を抱えている人は、自己破産をするしかないと考えてしまいがちですが、債務整理の方法は、自己破産だけではないのです。
自己破産についての知識を身につけることで正しい判断ができますので、しっかりと内容を理解するようにしましょう。

自己破産によって借金がゼロに

自己破産の手続きは、任意整理や個人再生での解決が難しい方の借金解決法です。

Jさんは、28歳のフリーターでしたが、ある時体調を崩してしまい仕事ができなくなってしまいました。
仕事ができないことで生活も苦しくなりサラ金から借り入れをすることになたのです。
それからは、仕事も休みがちになって借金の返済どころかさらに借金が増える状況に陥ってしまったのです。
最終的に借金の総額は600万円で毎月の返済額は28万円となりとても返済できる状況ではありませんでした。
借金の引き直し計算を行っても残りの借金が320万円あり毎月の返済額は8万5000円でした。
Jさんにとっては、引き直し計算後の返済額でも返済が苦しい状況だったので、任意整理や個人再生での債務整理ではなく自己破産という方法を選んだのでした。
自己破産の申し立てでは、破産決定と免責決定の両方が確定し、借金が免責され借金から解放されることができたのです。

自己破産の内容を復習しよう

自己破産は免責を受けることで再出発できる

債務整理では、自己破産を行う前に任意整理個人再生によって解決することが前提ではありますが、自己破産を申し立てることで免責が認められれば、借金を返済せずの借金問題を解決することが可能です。

任意整理と個人再生での解決を試みたものの、それらでの解決が難しいとなった場合には、最後の選択肢である自己破産の申し立てを行うことになります。

自己破産は借金の引き直し計算を行い、それでも残っている借金の返済が不可能となった場合の最終手段です。

借金問題の解決は自己破産すればすべて済むと考える方もいるようですが、基本的に借りたものは返すというのが道徳的・法律的に考えた時に正しい答えでもあります。
しかし、違法な金利での利息を取っていた場合には、業者に対して引き直し計算を行い改めて借金の返済を行うことになります。

任意整理、個人再生その次に自己破産

引き直し計算後、ムリなく借金の返済が可能であれば、任意整理での解決をしていきましょう。

返済が苦しい場合には、個人再生を利用し、借金を大幅に減額してもらい決められた期間で支払っていきましょう。

それでもダメな時には、自己破産での手続に移るというように債務整理の方法を選択していきましょう。

借金の返済が苦しくても自殺だけ避けよう

ここでは、借金を抱えた挙句一家心中してしまったケースを紹介していきます。
この事件は、平成19年7月に大阪市淀川区で起きました。
34歳のご主人は、事業資金に充てるために週100万円の借金を抱えており、サラ金からも借り入れをしていました。
一家心中でなくなったのは、ご主人とその妻(34歳)、5歳の長男、2歳の長女、そして妻のお腹には妊娠8ヶ月になる赤ちゃんもいました。
当時、ご主人が使用していた携帯電話には、「生活が苦しく、子供たちには申し訳ないが一家で死ぬことを選びました。」とのメッセージが残っていたそうです。
多額の借金を抱えてしまった時は、自殺や夜逃げといった行動に出てしまいがちですが、借金の返済がムリだとなった場合には、自己破産の手続きを取ることで解決できる道もあるのです。
苦しい状況であっても、自ら命を絶つようなことだけは考えてはいけません。
専門家に相談することで、新しい生活を再スタートさせることも可能だということを心にとめておくようにしましょう。

自己破産のデメリットのウソ・ホント

自己破産にまつわる誤解

自己破産を行うことでメリットとなる部分は多いですが、デメリットとなる部分もあることを理解しておきましょう。
自己破産をすると、海外旅行に行けないとか選挙権がなくなるとか、戸籍にその事実が記載されてしまうという話をよく聞きますが、このようなことには決してなりません。
ここでは、自己破産のデメリットについて紹介していきます。

職業に制限が設けられる

自己破産では、破産手続きの開始決定の日から免責が確定するまでの間は、職業の制限を守らなければないません。
この期間は、弁護士や税理士、司法書士などの士業に携わることができません。
質屋や古物商などの営業許可もでませんし、保険の外交員や警備員、宅地建物取引責任者なども制限されます。
制限のある職業に関しては、免責確定後であれは再びその職業に就くことが可能です。
サラリーマンや医師、薬剤師、教師、公務員などの職業については、従来通り仕事を続けることが可能です。

資産のある場合は処分されてしまう

自己破産をする方の場合は、多くの資産を持っている人は少ないですが、稀に資産を持っている方もいます。
一定の金額以上の資産を持っていた場合には、その資産は処分の対象となります。

官報や破産者名簿に掲載されてしまう

自己破産した場合、その人の氏名や住所が官報や市町村役場にある破産者名簿に掲載されてしまいます。
しかし、一般の人が官報や破産者名簿を見る機会は少ないのでそれほどのリスクはないでしょう。
自己破産で免責が認められれば、破産者名簿から情報は削除されます。

ブラックリストに載ってしまう

自己破産をした事実は、ブラックリストと呼ばれる個人信用情報機関に登録されることになります。
住宅ローンやクレジットカード、新たに借り入れなどをする場合には、この個人信用情報機関の情報を元に審査することになるので、利用することができなくなってしまいます。
自己破産の手続きを行う時には、再度借金をすることを考えず、借り入れやローンが組めないことをメリットとして生活するようにしましょう。
個人信用情報機関に登録された情報については、5~7年程度で情報が削除されその後はローンなどが組めるようになります。

2種類の自己破産があることを理解しよう

自己破産の申し立てをする時の条件としては、借金の返済が不可能であることが条件となっています。
条件としては、この1つですが、裁判所が返済は不可能だと判断することが重要です。
抱えている借金が40万円の場合でも、100万円以上の場合でも、本人に返済能力がないと判断されれば、自己破産での手続きが認められることになります。

自己破産は2種類ある

自己破産を行う時に、資産を持たず、借金の理由に問題がない場合には同時廃止という手続きが取られます。
同時廃止は、破産手続きと同時に配当手続きを終えることができ、免責が認められるまでの期間も4ヶ月程となっています。

これに対し、一定以上の資産を持ち、借金の理由に問題のある場合には、破産管財での手続となります。
破産手続き開始によって破産管財人が選任され手続きを行っていきます。
手続きの期間も6ヶ月程かかり、資産の処分状況によっては期間が長引くこともあります。

自己破産の手続きの流れを理解しよう

自己破産の手続きが受任されると、受任通知が発送され再建の調査と申し立ての準備をし、破産と免責の申し立てを行います。
その後、破産審尋が行われ破産手続き開始決定となります。

破産手続き開始決定後は、資産のない場合には同時廃止による手続きをします。
資産を持つ場合には、破産管財による手続きとなります。

同時廃止の場合には、免責審尋が行われ免責決定となり免責が確定されます。

破産管財の場合には、破産管財人が選任され、破産管財人による調査、資産換価、破産管財人との打ち合わせを行った後に債権者集会と免責審尋が行われて免責決定となり免責確定となります。

破産申し立てから免責確定までの流れについて

破産手続きと免責手続きは同時に手続きする

自己破産の申し立てを行うときには、破産手続き免責の申し立てを一緒に行うことになります。
申し立てを行う場合には、書類が揃っていることを確認し、現住所のある地域の地方裁判所で手続きしましょう。

必要な場合は裁判官との面談も

裁判官は自己破産において面談が必要と判断した場合、申し立て日より1ヵ月たった後に面談をして破産の審尋を行います。
裁判官と債務者で面談をして裁判官の質問に答えていきます。
面談の内容から破産手続きの必要性や同時廃止または破産管財でのどちらが適しているのかを判断します。

破産手続開始決定

面談後に同時廃止での手続きとなった場合、破産手続開始決定通知書が送付され申し立て人から破産者へと変更になります。
また、破産管財の手続きでは、破産管財人との打ち合わせを行い必要な書類を作成し提出することになります。

同時廃止では面談が必要なことも

同時廃止での手続きでは、開始決定から2ヶ月ほど経過すると免責についても面談が行われる可能性もあります。
この面談は、裁判所によって有無に違いがあり、大阪地裁では司法書士による申し立てに限り書面審査のみとなり、面談が必要となるケースは少ないようです。

破産管財での手続きでは、人それぞれ状況が違うため、一概に言うことはできませんが、多くの場合で破産手続きから2~3ヵ月後の債権者会議が行われ、そこで免責の可否について判断されるようです。

免責の決定

免責についての面談終了後は、裁判所が可否について判断することになります。
結果については、面談終了後7~10日以内に可否についての通知書が送付されてきます。

免責の確定

免責決定書が送付されてきた後は、官報に氏名や住所が掲載され、2週間程度で免責が認められます。
免責が認められた時点で、自己破産の手続きは完了したことになり借金の返済から開放されます。
しかし、免責確定に関する書類は送付されないので、証明書が必要な場合には、裁判所にその旨を申請することになります。

自己破産の際に財産とみなされるものとは

破産管財で処分されるもの

自己破産を行う時には、持っている財産や資産は破産管財となり、処分されることがあります。破産管財人によって免責の前に資産が現金化され、その金額や条件によって処分されるかどうかが決定されます。

主に不動産や貯金額、車などがこの対象になります。

処分にあたる条件とは

(1) 不動産の場合

不動産などの物件の場合には、ローンの残高がいくらであるか調べ、その金額が固定資産の評価額の2倍以上である場合は資産とはなりません。
これに満たない1.5倍~2倍の場合には複数の業者による査定書を裁判所に提出する必要があります。

(2) 手元にある現金

現金を持っている場合には資産として処分されると思われがちですが、現金の金額が99万円以内であれば自由財産とされ、資産とはなりません。
「手続きの開始時に破産者が持っている財産のうち、破産者が自由に管理できるもの」とされています。

(3) 査定評価額が20万円を超える車

自動車の場合は車種を問わず7年以上前に新規の登録をされているもの、もしくは新車時に本体価格が300万円未満だった場合は資産とはなりません。
しかし高級車や外車の場合は査定額が高い事もあるので資産になる事もあります。買取業者に査定などを依頼しておくといいでしょう。

(4) 保険の解約による払い戻し

加入していた保険が2件以上の場合で、保険解約時の払い戻し金の合計が20万円を超える場合には資産とみなされます。

(5) 預貯金と退職金

預貯金の残高が20万円を超える場合には資産となります。
また、現時点で退職をすると仮定した場合の退職金の見込み額を計算し、支給額の8分の1が20万円を超える金額の場合には資産とみなされます。

こうして現時点での現金や財産の評価額を計算し、資産とみなすかどうかが判断されます。

自己破産で免責が受けられないことも

免責不許可事由とは?

自己破産を行うと返済を行わなくて良くなる「免責」を受ける事が出来ますが、これを受けられるかどうかは申立人の行為や条件によって決まります。もし免責を受けられなければ、今後も借金の返済を行わなければなりませんし、取り立ても続いてしまいます。
つまり免責が受けられなければ、ただの破産者という事になります。

こうして免責を受けられなかった場合の理由を「免責不許可事由」といいます。

免責を受けられない条件・行為

次の条件が免責不許可事由となります。
・所持している資産等を不当に安く処分・隠ぺいしていた場合。
・ギャンブルや飲食費、遊びなどによってできた借金の場合。
・ローン購入したものを完済する前に売ってお金に換えた場合。
・債権者を故意的に隠したり誤魔化した場合。
・現在の免責申し立ての7年以内にも免責を受けている場合。
・特定の債権者のみへの返済を行った場合。
・破産管財人による資産の評価などに非協力または応じなかった場合。

こうした行為により免責を受けられない場合があります。
もしこうした事実がある場合にはなるべく早く専門家に相談しましょう。

「受けられる」という考えは危険

現在ではこうした免責不許可事由があっても免責を受けられる場合がありますが、「このくらいなら大丈夫」という考えはとても危険です。
実際に競馬やギャンブルによってできた借金で自己破産の相談に来られた方がいられましたが免責不許可事由となりました。
その方は10社から合計400万の借金を抱えていましたが、結局1割の40万円を半年かけて積み立て10社に配当し、ようやく免責を受ける事ができました。
しかし免責を受けるまでにかかった期間は約7カ月と長期間かかりました。
こうした免責不許可事由による例は多く、簡単に捉える事は出来ないのです。

依頼費用の為に借金をしない

自己破産を行う時に気になるのが費用です。もちろん弁護士や司法書士に依頼した場合には費用がかかります。
「借金の返済ができないから相談したいけど費用が払えない」と心配したり、この費用をさらに借金として借りてしまう方がいますが、こうした行為が免責不許可事由となることもあります。
自己破産の準備費用である事を隠して借金を行うと詐欺とみなされ、免責を受ける事が出来なくなることがあるのです。
確かに費用は心配になりますが、分割での支払いができる事務所や「法テラス」という制度を利用することができるので、慌てて考えない事が大切です。

免責が認められても支払う借金

免責はすべてがゼロになるわけではない

免責を受けるとすべての借金の支払いを行わなくても良いと思うかもしれませんが、そうではありません。
たとえ免責になった場合でも、支払いの義務が残る借金もあります。
そうした支払い義務のなくならない借金を「非免責債権」といいます。
これは免責を受けたうえで支払いを続けなくてはならないというもので、こうしたものがあるからといって免責が受けられないという訳ではありません。

非免責債権の内容とは?

非免責債権には次のようなものがあります。

・国民として払うべき税金
・破産者がおこなった悪意のある不法行為の損害賠償や罰金
・破産者が起こした過失などで発生した、生命や人体に害を与えた不法行為の損害賠償
・破産者が養育者や扶養者として支払うべき費用
・破産者が故意に借金一覧に載せなかった借金の返済
・その他の罰金

こうしたものは免責を受けたとしてもそれを理由に支払いを拒否する事は認められていません。

支払い滞納による裁判を起こされた場合

これらの支払い義務の残るものは、通常の人と同じように扱われ、支払いを滞納したり請求の無視を行った場合には裁判を起こされる場合もあります。
例えば税金の場合は、滞納が続くと税務署が裁判を起こします。この訴えが合った場合、たとえ免責を受けていても支払いの義務があるため、財産の差し押さえや強制執行を行う事があります。
税金以外にも損害賠償や罰金、養育費など様々な支払いを続けていかなければなりません。

免責には裁判官が判断する「裁量免責」がある

裁量免責は裁判官の判断

自己破産を行う人にはそれぞれの原因があります。ギャンブルや買い物によってできてしまった借金の為に免責が受けられない場合でも、裁判官との話し合いによって免責が受けられるという場合もあります。
もちろんどんな人でも受けられるわけではありませんが、自己破産する道を選択するというのはすでに返済が出来ない状況にまで陥っているということです。こうした場合には裁判官との一対一の面談を行い、人間性や今後の更生に対する姿勢を判断し、裁判官の判断で免責が認められる事もあります。

裁量免責を扱った例

過去に裁量免責を受ける事ができた例を紹介します。
この破産者は40代の女性Kさん。Kさんは一般的な主婦で夫と子どもがいましたが、アクセサリーやバッグなどをカードで購入しているうちに借金総額が500万円にもなってしまいました。しかしこの借金の支払いができなくなってしまい、自己破産を選択。

以前ではこうした免責不許可事由がある場合には免責は認められませんでしたが、最近では多少の免責不許可事由があっても書類審査を行う事により免責が認められるようになりました。
このKさんの場合は書類審査だけではさすがに認められなかったので裁判官との一対一の面談を行い、最終判断で面積が認められました。
もちろん「今後繰り返さない」という説論のもとです。

このように基本的には認められない場合でも、裁判官の判断で免責を認める場合もあります。

弁護士や司法書士の言葉も判断に入る

こうした免責を受ける際の判断基準の中には司法書士や弁護士の言葉も多いに活躍します。破産者を可能な限りフォローし、できるだけ免責を受けられるようにしますが、もちろん嘘はつけません。事実をありのままに伝え、その上で破産者の人柄や更生に対する姿勢などを伝えます。
このKさんの場合も、裁判官から意見を求められ、ありのままにKさんの反省態度や今後の姿勢について伝えたところ、裁判官も納得し免責を得られたのです。
こうしたやり取りは弁護士や司法書士の持つ力であり、プロとしての最善の回避方法となります。

免責が招いてしまう社会的な問題

会社からの借金は面倒な場合も

会社に勤めている人が自己破産をする場合に気になるのが、会社にその事がばれるかどうかです。もし会社にばれてしまった場合、会社はそれを理由に解雇する事は不当解雇とされる恐れがあるので出来ませんが、今後の周囲との関係が複雑になったり、居心地が悪くなってしまう事はあるかもしれません。

手続きに必要な書類を会社からもらう

基本的にはこうした手続きの内容や自己破産の事実が会社にばれる事はありませんが、手続きに必要な書類を会社側に用意してもらう必要があるので、こうした際に話さなくてはいけなくなる事があります。
手続きには給料明細書・源泉徴収票・退職金計算書が必要になりますが、この退職金計算書が問題になります。退職金計算書は会社側が本人の勤続年数や会社の金額設定により算出するものなので、総務などに申請し貰う必要があるのです。
こうしたときになぜ必要なのか聞かれる事があります。しかしこの書類を貰わない事には手続きができず、最終的には債務者からの連絡や給料差し押さえによって会社にばれる可能性もあるのです。
早めに対策を考え、書類を作成してもらう必要があります。

会社からの借金がある場合の問題

自己破産の場合には整理する借金を選ぶことが出来ません。すべての借金が整理の対象になります。もちろん会社からの借金があるなかで自己破産を行い免責を受けた場合には、会社側は損害を受けます。しかし労働基準の中にこうした場合の処罰が記入されていない場合には解雇もできませんから、きまずいまま仕事に行くことになります。
そんな時に参考にしたいのが、免責の規約内容です。破産者が免責を受けた場合には債権者は支払い請求はできませんが、破産者が支払ってはいけないという決まりはありません。
そうしたことを考えると、会社側は社員に請求を行えませんが、社員側である破産者が自己判断で支払いを行う事はできるのです。
もし会社側とのこうしたトラブルが起きた場合には最終的にこうした判断を行い、会社側との信頼関係を保つことも考えましょう。

借金から解放されたという隙を見せてはいけない

強い決意を持つメンタルも必要

自己破産での債務整理を行う時には、「今後、借金をすることはもうない」という強い決意を持つようにしましょう。
自己破産をすることでしばらくの間は、新たに借り入れを行うことはできなくなります。
そのことを良いきっかけとして、人生の再スタートを切るのですからしっかりとそのことだけは覚えておくようにしましょう。

また、人生の再スタートを行うに当たり、借金をしないということが経済的にも立ち直るための基本です。
借金をしないという強い決心を持たないまま再スタートを切ってもまた、以前と同じように借金をしてしまう可能性があり危険です。

ヤミ金業者は自己破産者にも再度勧誘する

平成14年の年末~15年も年始にかけて、「ヤミ金融110番」を日本弁護士連合会が行っており、相談者の3/4が複数の業者からの借り入れをしている多重債務者でした。
残りの人に関しては、自己破産者の方でした。

ヤミ金業者は恐ろしいもので、利用者の中で自己破産をした人にも借り入れの勧誘を行ってきます。
自己破産を行うと、その事実は信用情報機関に登録され、どの業者からも借り入れをすることができなくなります。
自己破産の情報は、約10年間削除されることはありません。
しかし、自己破産で免責が認められ借金の返済から解放されることで、人は心に隙ができてしまいます。
ヤミ金業者は、新聞や雑誌など目につきやすいところに広告を載せていますし、インターネットでも情報を発信しています。
他にも、自己破産者の名簿を入手してダイレクトメールやFAX、電話などを使って勧誘してくることもあります。
もう、借金はしないという強い気持ちでいない限りこの誘惑に再び負けてしまう危険性もあります。
この時に、少額であっても借り入れをしてしまうと、再び借金地獄となってしまうので気をつけましょう。

自己破産した時のことを忘れないで

喉もとすぎれば熱さ忘れるということわざがあるように、自己破産をしても時間の経過とともにその苦労も薄れていくものです。
債務整理の時に力を貸してくれた専門家の方は、再出発できたことに喜びを感じているはずです。
その気持ちをムダしすることなく、人生を再スタートすること忘れてはいけないのです。

認定司法書士とは?

認定試験の回数と受験条件

認定司法書士は、簡裁訴訟代理関係業務を行うための能力があると法務大臣が認めた司法書士です。
この認定司法書士は、平成15年にできた制度で、認定試験は1年に1回だけで、法務省が行っている100時間の研修を受ける特別研修に参加することが必要です。
さらに、実際に行われている裁判を見たり、模擬裁判を行うとともに、裁判官や調停委員の体験談や意見を聞き、課題に対してのレポート作成を行うことも必要です。
認定試験は筆記試験で、合格率は6割~7割程度となっています。

司法書士の6割が認定司法書士の資格を持つ

2007年の時点で全国には、18000人以上の司法書士がいますが、認定司法書士はその内1万人程度で、司法書士の約6割を占めています。
現在は、認定司法書士になるための特別研修は司法書士の新人研修の項目に組み込まれていますので、別で研修を受ける必要もなく認定試験を受けることが可能です。

認定司法書士の制定で代理人交渉権を得る

認定司法書士の制度ができる以前は、債務整理の手続きを依頼されても債権者との交渉が許されていませんでした。
ですが、制度は開始されてからは、認定司法書士であれば簡易裁判所における訴訟代理権が得られる他、140万円以下の経済的利益に対しての代理交渉権を得ることが可能となり、債務整理においての代理人として手続きできるようになりました。

自転車操業するよりも専門家に相談して解決を

まじめな人ほど借金を抱え込みやすい

債務整理を行う方は、借金の返済が苦しくなってからという方がほとんとです。
中には、返済の延滞や滞納によって、サラ金から厳しい取り立てや催促を受け、心身ともにボロボロの状態になり、ようやく相談するという方もいます。
また、サラ金の返済においては、自分では返済しきれずに、家族や親戚などに頼ってさらに借金が膨らんでいるという方もいます。

多重債務を抱えてしまう人の多くは、几帳面でまじめな人が多い傾向にあります。
まじめな性格は良いのですが、その性格のため借金の返済においては、無理をしてでも借金を返そうとして、最終的にはサラ金からも借金をして返済に充ててしまいます。
その後は、借金の返済のためにまた別のサラ金から新たに借り入れをするという悪循環に陥ってしまうのです。
こういったことを繰り返していると、借り入れ可能なサラ金もなくなり今度はヤミ金にまで手を出してしまうことになり、借金ばかりが膨らんでしまいます。

返済の為の借金は雪だるま方式に増えていく

借金の返済のためにまた返済をしていくうちに、借金の総額はどんどん膨れ上がってしまいます。
こういう状況に陥ってしまうと、返済が一日でも送れるとすぐに催促の連絡が来るようになります。
自宅などだけではなく、会社にいる時でも、業者から催促の連絡が入るのではないかとビクビクしてしまいますし、会社では同僚や上司に気づかれてしまうのではないかと不安になってしまいます。
休日などは、自宅の電話や呼び鈴などが鳴るたびに不安が襲ってきて、休日をのんびりと過ごすようなこともできなくなります。

一人で抱え込まずに専門家に相談を

債務整理は、多重債務を抱えた場合でも手続きすることが可能です。
実際にあった例を紹介していきましょう。

ある日、多重債務を抱えたNさんは年配の男性とともに専門家に債務整理の相談にきました。
年配の男性は、Nさんが勤務している会社の社長さんで、Nさんの事情を知って相談に訪れたのですが、この時Nさんは雪だるま式に膨らんだ借金によって身動きの取れない状況に陥っていたのです。
その後、Nさんは、任意整理によって借金を返済することができましたが、任意整理のほかにも、個人再生や自己破産による債務整理で借金問題を解決することが可能です。

債務整理にはいくつかの種類があり、どの方法を選択するかは別にしても、借金問題を解決する方法はありますので、一人で借金を抱え込んで身動きが取れなくなる前に専門家に相談することが大切です。

ヤミ金からの借金は返済の必要なし

サラ金業者の経営難で貸し渋りも

専門家に相談に来る人の中には、ヤミ金業者からの借金で困っている人が多くなっています。
借金の利息では、出資法による金利設定が違法となったことで、サラ金業者自体の経営も厳しく、最近では「貸し渋り」を行う業者も増えています。
そのため、サラ金からの借り入れが難しくなり最終的にヤミ金を利用することになってしまうのです。

貸金業者は都道府県知事への届け出が必要

貸金業者を経営するためには、都道府県知事に届け出を出す必要があります。
東京都の場合は、「都①」「都②」、大阪府であれば、「大①」「大②」などの届け出が完了していることを示す表示を見ることができます。
貸金業者で、届け出をしている業者の中にもヤミ金業者がある場合もありますので注意が必要です。

ヤミ金業者の判断基準

借金の利息が、出資法で定められている29.2%の上限を超えている場合は、すべてヤミ金業者と判断できます。
ヤミ金業者の中には、わずか10日の借金で30~50%もの利率で利息を設定するところがあり、年利計算にすると年利1095%~1825%といった金利となります。
また、違法な取り立てであると理解しているにも関わらず禁止行為として法律で決められている取り立ても平気で行ってきます。
このような違法な取り立てを行う業者もヤミ金業者です。
他にも、他社に多額の借金があるなど返済が難しいとわかっている人に対してもヤミ金業者は、借り入れを許可します。
たとえ、本人からの返済が滞ったとしても、ヤミ金業者は家族や親戚から返済してもらうことを前提としています。
なので、本人に返済能力がなかったとしても、借り入れが可能となるのです。

ヤミ金からの借金は返済の義務なし

平成20年6月に、最高裁は、「ヤミ金業者からの借金に対して返済の義務はない。支払った利息に関しても、全額返済の請求が可能である。」との判決を出しました。
ヤミ金から借金をしている場合には、専門家に相談して借金を整理しましょう。
ヤミ金業者の連絡先としては、携帯電話の番号のみのところもあります。
このような業者の場合は、過払い金の請求が難しい場合もありますが、相談しないままでは戻ってくるはずのお金も受け取ることができません。
まずは、経験豊富な専門家に相談して解決の糸口を見つけましょう。

借金の相談は専門家に!整理屋などは利用しない

被害者救済の組織に助けを求めよう

新聞や雑誌、駅のトイレなどには、借金の一本化やサラ金、クレジットなどの債務整理をお手伝いしますなどの広告が多くあります。
こういった広告を出している会社は、NPO法人やサラ金被害者の会、債務整理をメインとしているコンサルタントなどが多いです。
サラ金などから借金をしている場合には、このような内容の手紙などが送付されてくることも多いようです。
国内では、サラ金被害者を救済するための組織が発足されていて、弁護士や司法書士をはじめとし、学者や消費者団体などが活動を行っています。
実際の被害者も参加しており、「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」や「全国クレジット・サラ金問題対策協議会」が組織名称となっています。
これらの会は、被害者救済のためにアドバイスをしたり、新生活を始める時のサポートを行っています。

整理屋、紹介屋、買取屋は利用しない!

新聞や雑誌、駅のトイレなどで見る広告は、被害者を救済する会と名称が似ていますが、これらは、整理屋などと呼ばれる業者によるものです。
整理屋に借金の整理を依頼しても、実際には何の仕事もしてくれず、債務整理をすると嘘をついて高額な料金を騙し取っているのです。
多くの借金を抱えていると、どうしても自分での手続は面倒となり整理屋の広告を見た時にこれなら!と思ってしまうようです。
こういった罠にはまらないように注意しましょう。

また借金の整理に関しては、紹介屋というのも存在します。
紹介屋は、借り入れできずに困っている人に対し、サラ金や仲間の業者を紹介していきます。
紹介屋も高額な料金を請求してきます。

他にも、買取屋があります。
またの名を換金屋ともいい、クレジットカードで家電製品やブランド物を購入し、商品を半額の料金で買取ししてもいらうことでお金を換金することが可能です。
確かに、手元にはお金が入りますが、よく考えるとさらに借金が増えただけでもあります。

甘い言葉に惑わされてはいけない

雑誌や新聞などには、甘い言葉での誘惑が多くあります。
しかし、利用することで新たな借金が増えるだけなので、借金整理をする時には、弁護士などの専門家に依頼するようにしましょう。

「おまとめローン」は便利さだけで選ぶと損する可能性も

「おまとめローン」とはどんな仕組み?

あらゆる融資の会社や銀行で耳にする事のあるおまとめローンですが、どの様なローンなのでしょうか?
おまとめローンとは複数のサラ金などから借り入れを行っている場合に利用するもので、1つの銀行などからまとめてお金を借り入れてサラ金へ一括で全額返済し、その後その銀行などに返済していくというものです。

どんなメリットがあるのか?

このおまとめローンを利用する際に気になるのが、どういったメリットがあるのかということです。もちろん改めて一つに絞って返済を行うにあたって、それなりのメリットがあります。

・サラ金などより利率が低く、違法な金利を取られる心配がない。
・複数の借金を管理しなくても一つに絞れるので手間や手数料が減る。
・一括返済することで「きちんと返済できた」状態になり、信用情報が守られブラックリストに載る心配がない。

こうしたメリットを目的に利用する人が多いようです。

デメリットにも注意しよう

メリットがあればもちろんデメリットもあります。このおまとめローンの最大のデメリットとは、過払い金が発生しているかもしれないものや高い金利の金額まですべて払ってしまう事になることです。

特に、長期間高金利で返済を行っている借金に関しては、すでに返済額はゼロになっていたり、過払いになっている可能性がありますが、こうしたものまでさらに言われたままに払ってしまうということです。本来であれば引き直し計算や過払い請求で取り戻せるかもしれない金額を無駄にしてしまう恐れがあるのです。

利用する前にきちんと判断する

サラ金による取り立てから逃れるためにこうしたおまとめローンを利用する人もいますが、会社によってはサラ金に取り立てを迫られている状態の場合は審査を通さない場合もあります。
もちろんおまとめローンも他のローンと同じように審査がありますから、どんな状態の人でも簡単に利用できるわけではありません。
さらにデメリットの事も考慮すると、始めから任意整理を行ってしまった方が良い場合もあります。
返済額も正しく再計算されて無駄のない返済をきちんと行えるほうが今後の生活の計画も立てやすいのではないでしょうか。

本人以外でも債務整理は可能

他人の借金を背負った場合にも可能

債務整理を行うというと、借金をした本人が行うものと考えがちですが、弁護士や司法書士を訪れる人の中には、保証人連帯保証人になってしまった人もいます。
借金をした人が返済を行わなかった場合には保証人や連帯保証人が返済を行う事になります。しかし他人の借金の返済を行う事は非常に困難なことです。こうしたことから債務整理を行いに相談に来られる人がいるのです。

保証人と連帯保証人の違いとは?

一般的に借金の保証人になると借金を肩代わりしなくてはならないという認識はあると思いますが、保証人と連帯保証人の違いを知っている人は少ないようです。
具体的にこの二つの違いはこうしたものです。

保証人・・・本人の返済が滞り返済を請求された場合、「本人への請求を行ってください」という事が可能で、これを「催告の抗弁権」と言います。
また、本人への請求後も返済がなかった場合には再び返済を請求される事もありますが、この際にも「本人に強制執行を行ってください」と拒否をする権利を持っています。これを「検索の抗弁権」と言います。

連帯保証人・・・本人の返済が滞った場合に代わりに返済を請求されます。これに対して返済を拒否する事は出来ません。全額返済が終わるまで連帯保証人としての責任があるのです。
また連帯保証人が支払わなくてはいけないのは借金の元本だけでなく、利息や遅延損害金も含まれます。つまり、借金をした本人の肩代わりになるということです。

もしなってしまった場合には

断れない相手や信用している相手の保証人や連帯保証人になってしまった場合には、その人と常に連絡を取ったり、状況を把握しておくことが大切です。もし本人の返済が困難になり、自分に返済義務が発生した場合にはすぐに債務整理を行う事をおすすめします。返済額はもちろんのこと、今後の生活にも影響のでてくるものでから、早めに対処しなくてはなりません。

家族に支払い義務は発生するのか

家族には義務は発生しない

司法書士や弁護士を訪れる人の中には、夫婦でこられる方もいます。夫婦どちらかがつくってしまった借金についての相談をしに来られるのです。
業者の中にはどちらかが作った借金であっても「夫婦は返済責任が発生する」と返済を請求してくる事があるのです。こうした請求を受けて返済責任の有無について相談に来られるのです。
しかし実際には夫婦や配偶者に返済の義務は発生しません。原則的には保証人や連帯保証人になっていない限りは責任は発生しないのです。

支払い義務が発生する例外もある

夫婦のどちらかが作った借金は連帯義務はありませんが、例外として支払いの義務が発生するものもあります。
それは「日常家事債務」です。日常家事債務とは、衣食住に関わる生活必需品の購入や光熱費、医療費や教育・養育に関わる費用によってできた借金などです。
こうした生活に関する内容のものであれば連帯責任が発生する場合もあるのです。

ほとんどが日常家事債務に入らない

もし借金の内容が日常家事債務に入るものであれば責任はありますが、殆どの場合が当てはまらないものです。夫婦どちらかの趣味や娯楽の為に作られた借金はこれには該当しないので、たとえ業者が請求してきたとしても支払う必要はありません。
もし心配であれば司法書士や弁護士に相談し、連帯での支払い義務があるものなのか確認してみましょう。

夫婦で保証人になっていた場合

もし夫婦の間で保証人や連帯保証人になっていた場合は、他人同様に支払う義務があります。もちろんこの責任は離婚しても残るものです。たとえ夫婦でなくなっても個人として見られるため責任から逃れる事は出来ません。
こうしたことから、夫婦や家族であっても借金の保証人になるのは大変危険やリスクを負うものだという事を知っておきましょう。

親子の場合の返済責任はどうなるのか

親子であっても返済義務はない

もし親の借金や子供の借金の返済を求められたとしても、保証人でなければ返済の義務はありません。配偶者に責任はなく、支払う義務があるのは本人と保証人のみになります。よく親や子供の借金の返済を求めて業者が職場に現れるという話を聞きますが、そもそも会社に借金の返済請求に現れる行為自体が違法となります。たとえ親子・家族の借金の取り立てが来たとしても支払ってはいけません。一度支払ってしまうと、その後も取り立てに訪れる可能性が高くなるからです。

勝手に交わされた契約書は無効

もし本人が借金の契約を交わす時に保証人の欄に勝手に家族の名前を記入した場合には、本人の同意を得ていないので無効となります。
こうした勝手に保証人にされるというケースは多いようですが、こうして知らない間に保証人にされてしまった場合には責任を負う義務はありません。
こうした場合には専門家である司法書士や弁護士の力を借りて責任の有無をきちんと判断してもらう事が大切です。

しつこい取り立ての対処

たとえ違法だとしても、サラ金などの取り立てが続く事もあります。同じ家に住んでいる場合にはもちろん近所の目や社会的な損害や精神的な負担を受ける事もあります。職場などであればなおさら社会的な信用問題にも繋がってしまう恐れもあります。
こうした支払い義務のない人に対する請求行為には刑事告訴や行政処分を行う事が可能です。専門家に相談し、申し立てを行う事で解決のサポートをしてくれます。

認知症に伴う借金の発覚

親の認知症で借金が発覚した場合

親や家族が健康で自己管理をしっかり行えているうちはあまり発生しませんが、高齢化に伴い認知症が発生し借金などのトラブルが発生する場合があります。親が作ってしまった借金が認知症になった後に返済請求がきて発覚するという問題が増えています。

また高齢者に対して高額な商品の売り込みを行ったり、ローンを組ませて購入させるといった手口も増えており、子供や家族に請求を行ってくるというケースもあります。

なりすまし詐欺などの悪質な業者に引っかかってしまった場合には、家族が対処するしかありません。しかし同居している場合なら防止や対処をすぐに行えますが、別居の場合には気づくのが遅れて支払いをしてしまっていることもあります。

こうした時には法的制度を利用して問題を解決していきましょう。

成年後見制度を利用しよう

こうした高齢者に関するトラブルに対処できる制度として、成年後見制度という制度があります。
これは高齢や病気によって判断能力が不十分な人に代わり代理人が判断や管理を行うという制度です。
借金が判明した場合には債務整理などを行い、本人に代わって整理を行う事が可能です。

成年後見制度を利用するには

この制度を利用する際には、本人や配偶者の他にも4親等以内の親族が申し立てを行い、家庭裁判所で代理人の権利を認めてもらう必要があります。
これが認められ代理人になれば本人に代わり財産管理や債務整理を行う事ができます。
特に子供であれば家族である自分に取り立てや支払い請求が来る危険を防止する事もできるのです。
本人に判断能力がない場合にはこうした制度を利用する事であらゆるトラブルを未然に回避する事も大切なのです。

プロに代理人になってもらう

この成年後見制度では、司法書士に代理人になってもらう事も可能です。たとえ親子や家族であっても、借金の再計算を行う際の取引内容や履歴をきちんと把握する事は難しく、業者を相手に公開請求を求める事は困難なこともあります。
そうした時に司法書士が代理人になっていればきちんとした整理を行う事ができ、同時に過払い金の請求などを行う事もできます。
もし長期間の返済が行われていた場合には再計算によって多額の過払いが判明する事もあるので、取り返したお金を今後の介護や医療費に使う事も出来るでしょう。

遺産相続に伴う借金の整理

プラスの遺産とマイナスの遺産

もし借金をしていた本人が亡くなってしまった場合には、遺産相続の際に遺族が債務整理などを行うことがあります。
もし借金の総額よりもプラスの財産が大きかった場合には、相続後に債務整理により再計算などを行って返済に充てればよいのですが、問題はプラスの財産よりも借金の金額が大きかった場合です。

もちろん遺産相続というのはプラスの財産を相続するのであれば、借金などのマイナスの財産も相続しなくてはなりません。
そのため、マイナスが大きい場合には相続を放棄を行う人もいます。

放棄の前に整理しておこう

マイナスの財産が大きいとすぐに財産放棄を考えがちですが、放棄する前に一度債務整理を行ってみる事をおすすめします。
なぜなら、長期にわたって返済をしている借金では過払いによって戻ってくる可能性があるからです。複数の業者からの借金があったとしても、過払いの払い戻しが多ければ他の借金の返済に充てても余る場合があります。
ですから「借金がある=相続放棄」とすぐに判断するのではなく、債務整理を行ってから放棄をする方が良いのです。

相続を放棄できない場合もある

もし借金をしていた本人が亡くなってしまった場合でも、奥さんや旦那さんまたは子供などの相続人が保証人連帯保証人になっている場合には、たとえ相続を放棄したとしても支払いの義務は残ります。そうした場合には遺産相続を通常通りに行い、プラスの部分は受け取ってマイナスの部分は債務整理などを行うようにしましょう。その後に過払い請求や返済を行う事になります。どんな立場で合っても保証人や連帯保証人は支払いの義務を背負わなくてはならないのです。

債務整理で頼れる専門家とは

債務整理を行えるのは?

債務整理借金の相談を行うときには専門家の力が必要になります。もちろん費用はかかりますが、問題なくスムーズに進めたり、業者と対等に交渉するにはこうしたプロの力が必要なのです。

債務整理の相談をする場合には司法書士・行政書士・弁護士にお願いする事が出来ますが、実際に債務整理を行う場合や裁判を行う場合には行政書士はできることが限られているため、司法書士弁護士であれば間違いないでしょう。

認定司法書士と司法書士の違いは?

弁護士司法書士の他にも業者との交渉や訴訟申し立てを行える専門家がいます。それは法務大臣の認定を受けている認定司法書士です。

しかし、認定司法書士は裁判などの際には範囲が限られており、簡易裁判所で扱える範囲に限定されています。そのため個人再生や自己破産などの地方裁判所を利用する場合には代理人になる事は出来ません。
また過払い金請求においても1社あたりで140万円を超える場合には地方裁判所になるので代理人として申し立てをしてもらう事が不可能です。
もし地方裁判所を利用する事になった場合には、依頼者本人が申立人となります。
こうした方法を「本人訴状」と呼び、必要書類の作成やアドバイスのみを認定司法書士が行いサポートする事になります。

必要書類の重要性

申し立てや訴訟を行う際に必要な書類の作成はとても重要な役割を果たします。裁判においてはこの書類がすべてといっても過言ではありません。
借金の内容や事情をきちんと正確に伝え、それをもとにプロが書類を作成し、手続きが行われるのです。手続きをスムーズに進めるにはこうしたプロの力が重要になってきます。
専門家は債務整理や借金問題を抱えた人の生活を保護し、新しいスタートを切る為に全力でサポートしてくれるので、信頼を持って正確に事実を伝えるようにしましょう。

裁判に対する不安は必要ない

本人訴訟を行うときの心構え

地方裁判所で本人訴訟を行う場合、多くの人が自ら出頭し訴訟を行う事に不安を覚えます。裁判は非常に難しいものであるという認識が強い為です。
しかし、債務整理過払い金請求の裁判は通常の刑事裁判などとは全く違うものですから、そうした不安や心配をするは必要ありません。

裁判がおこなわれる前にはきちんと打ち合わせを行い、質疑応答の内容や返答に対する注意点がきちんと伝えられます。

プロは何度も経験している場ですので、内容をきちんと把握し的確に教えてくれます。
裁判が始まると申立人の真後ろの傍聴席に座り見守る形となりますので安心して臨む事ができます。

裁判所によって変わる面談方法

自己破産を行う場合には裁判官との面談が行われます。これを破産審尋または免責審尋と呼びます。これは自己破産を行う上で避ける事は出来ませんが、裁判とは異なり面談という形で行われるので「内容の確認の為の面談」だと思うようにしましょう。

基本的には免責審尋に関しては個人で行われますが、裁判所によっては扱いが変わる事があります。例えば大阪地方裁判所の場合、司法書士を申立人としてあれば、内容に免責不許可事由などがない限りは個人の免責審尋が行われる事はなく、書類審査や集団審尋というかたちになります。

集団審尋では簡単な注意点を裁判官から告げられて終わるというものですぐに終わります。
もし個人の免責審尋が行われそうな場合には、その前に行われる破産審尋の時点で免責に関する面談が行われる事になります。

提携された専門家には注意が必要

きちんとした専門家か対応で分かる

借金に関しての手続きを行うときには専門家のもとで勧める事がベストですが、専門家によってはきちんとした対応や手続きをしてくれない場合もあります。きちんとした専門家を選んでいれば大丈夫なのですが、中には賃金会社と提携し、自分たちの利益が出るように動く専門家もいるのです。

こうした業者は「借金を一本化しよう」などチラシや広告を利用し甘い言葉で引き付け、相談に行くと提携の専門家を「知り合い」などと紹介し、そこを尋ねると無資格の事務員などが対応する事が多いようです。その後に資格のある専門家が対応しますが、不利な手続きを進められてしまうといった流れになります。

提携の専門家の実態

この賃金会社と提携した専門家を「提携弁護士」や「提携司法書士」と呼びます。

こうした専門家は賃金業者に対して名義や事務所などを貸し出し、その料金を取っている事もあります。つまり自己利益のために業者を利用し客集めをしているのです。もちろんきちんとした関係性で提携を結んでいる場合もあるので一概には判断できませんが、こうした人たちがいる事も事実なのです。

事務員が対応したら注意

提携の専門家によって被害を受けた人の中には「提携の専門家を訪れたら事務員に対応された」というケースが多く、こうした場合には事務員が整理屋という場合もあり、無資格な人間を使っているということもあります。

相談者が現れると表面上の簡単な話だけを聞き、細かい事は一切聞かずに手続きを始め、自分たちに利益が出るような有利な方法で進めていきます。
中には相談者から預かったお金をそのまま懐に入れてしまうような人もいるのです。
本来であれば相談者の負担を減らす為に行う手続きを賃金業者や自己利益の為に行い、自分たちに有利な解決を行います。
こうした被害を防ぐためにも、事務員が対応してきたときには注意して見極めるようにしましょう。

不審な場合には問い合わせを

注意していても、きちんとした資格を持っている以上は知識もあり、なかなか判断できない事があります。しかし困っている人からお金を巻き上げるといった行為は許されてはいけません。

もし少しでも不安や不信な点がある場合には、きちんと調査を行う事が可能です。弁護士会・司法書士会に連絡すると、調査を行い、不審な点があれば資格を失効したり活動停止にさせるなど対応してくれます。

しかし未然にこうした被害を防ぐためにも、甘い言葉や広告などに騙されない事や、相談を行うときにはきちんとした方法で専門家を選ぶようにしましょう。
専門家を選ぶ時には全国の司法書士会などに問い合わせを行うのが良いでしょう。

債務整理の費用には一体なにが含まれているのか

弁護士と司法書士でも違う

以前は債務整理というのは弁護士が独占業務として行っていました。しかし現在では司法書士も積極的に行うようになり、弁護士を越えるようになってきました。その背景として、費用が弁護士に比べて安いということが挙げられます。報酬は事務所によって様々ですが、一般的に司法書士の方が弁護士よりも安いことがほとんどです。
こうしたことから相談者も司法書士を選ぶ事が多くなり、実績を伸ばしているのです。
また、支払い方法もそれぞれ違うのでそういった点も考慮して選びようにしましょう。

減額報酬の有無で大きな違い

相談者にとって、費用はとても大きな問題です。たとえ手続きが上手くいっても、支払い金額が大きいとその後の生活にも大きく影響が出ます。
支払わなくてはいけない報酬の内容によっても専門家の選び方が変わる事もあるので、どういった報酬を払わなくてはいけないかを確認しておきましょう。

その報酬の中でも大きく占めるのが「減額報酬」です。この減額報酬とは、依頼した当初の債務金額から和解後の債務金額を引き、その差額に対して約5~10%を報酬として受け取るものです。現在ではごく少数ではありますが、この減額報酬を受け取らない専門家もいます。そうしたポイントを参考に専門家を選べば大幅に掛かる費用が変わってきます。

減額報酬がある場合とない場合の具体例

この減額報酬がある場合の費用とない場合の費用はどのくらい違うのか具体的に例をあげて計算してみましょう。

例えば当初の債務額が100万円で、和解後に20万円になったとします。この場合差額は80万円です。減額報酬を10%で計算してみると、80万円×10%=8万円となります。つまり8万円が減額報酬として支払わなければなりません。しかしこれは1社の場合で、複数の業者から借りていた場合にはそれぞれの差額にたいして掛かってしまうので、合計金額は大きくなります。

よくあるパターンでは、だいたい5社で平均200万くらいの減額が見込める事が多く、そうした場合には減額報酬は合計20万円程になってしまう事もあるのです。

減額報酬が自己負担になる可能性も

こうした減額報酬を支払う事で、和解によって減額や過払いがあったとしても、支払いにすべて消えてしまう事もあります。もし過払いなどがなかった場合にはその後の自己負担で払わなくてはいけなくなる事もあり、債務整理を行う上でのリスクと捉えてしまう事もあります。

返済と報酬の支払いが重なると毎月の支払い金額が膨れ上がり、生活を苦しめてしまう事もあるので、こうした報酬の支払いは事前にチェックしておきましょう。
和解後の差額にもよりますが、総費用としては大きく影響する項目になってしまいます。

もしもの為に知っておきたい「法テラス」

「民事法律扶助制度」を利用する

返済に追われ経済的に追い詰められていると、費用や後の返済が心配になるかと思いますが、そうした経済状況でもきちんとした支払いが出来るように法が定められています。

弁護士や司法書士への支払いを分割にしたり、立て替えを行ってくれる法律で「民事法律扶助制度」と呼ばれています。一定の条件を満たすことで利用できるので、きちんと知っておく事で負担を軽くする事ができます。

法テラスの条件とは?

この民事法律扶助制度日本司法支援センター(法テラス)と呼ばれる機関が実施しているもので、制度を受けるにあたって3つの条件を定め、審査を行っています。

(1) 資力基準を上回らないこと。(申込者とその配偶者の賞与を含む手取り月収の合計が、単身者20万以下、2人家族27万6千円以下、3人家族29万9千円以下、4人家族32万8千円以下となっています)
(2) 解決の見込みがないとは言えないこと。
(3) 民事法律扶助の趣旨に適すること。

この3つの条件を満たせば利用する事が可能です。

重要なポイントとは?

この上記の3つの条件で特に重要なポイントは(1) の資力基準についてです。(2), (3)については債務整理を行うに当たって自然に満たされる条件となっていますが、(1) については個々の収入の問題になるので、審査を行い決まるものとなります。

しかしこの資力の項目が当てはまらなくても、状況判断を行い考慮してもらえる事があります。それは住宅ローンや医療費、家賃などの出費がある場合です。これらの出費を考慮したうえでの審査になるので、一概に当てはまらないからといって利用できないわけではありません。
また、大都会である大阪や東京に住んでいる場合には、条件の金額に10%ほど加算された金額が基準となります。

利用した場合の利息などはどうなるのか

この制度を利用して分割払いをした場合には、返済時に利息が付く事はありません。立て替え・分割共に無利息で、利用者の経済状況に応じて毎月の返済額が決まります。
この法テラスを利用する場合には、審査に時間がかかる場合があるので、前もって司法書士や弁護士に利用したい旨を相談しておくと良いでしょう。必要な手続きを同時に行えるのでスムーズに利用できます。

自分で借金の解決を行う「特定調停」とは

専門家を利用しない方法

基本的には債務整理・自己破産・個人再生には専門家である弁護士司法書士に依頼して行うことをお勧めしていますが、個人で行う方法もあります。

専門家に依頼した場合のほうが手続きがスムーズに行えることや、業者とのやり取りがスムーズに行えますが、相談者にもいろいろな方がいますので、自分で行う方法も紹介しています。

この自分で行う借金の整理方法は「特定調停」と呼ばれています。
特定調停とは専門家の代わりに簡易裁判所に間に入ってもらい、業者などと話し合いや交渉を行ってもらうという制度です。

特定調停のすすめかた

特定調停とは「特定調停法」に基づき行われるものですが、任意整理と同様に話し合いでの合意を基本とした方法です。専門家の代わりに簡易裁判所の調停委員に仲介をしてもらい、業者との話し合いや交渉を行います。
基本的な手順としてはこのようになっています。

(1) 簡易裁判所の窓口に相談し申立の意思を伝える
(2) 特定調停申立
(3) 返済の計画や交渉の準備・金額などの確認
(4) 調停期日に返済額の確定・返済計画の合意(業者との合意を行う)
(5) 成立・支払い開始

こした手順になっており、債務整理を行うときと流れはあまり変わりませんが、手続きで必要な書類の準備などの手間が加わる事があります。

特定調停を選ぶときに考えるデメリット

メリットは費用がかからないこと

特定調停を行うときには、他の方法に比べて自分にどれだけのメリットがあるかどうかです。基本的には特定調停では1社につき印紙と切手代で約9百円程度の費用しか掛かりません。その為、費用をかけずに行えるのを最大の目的としている場合には良いですが、その分手間や時間がかかります。

さらに債務整理よりも合意後の支払金額が多くなることなどを考えると、専門家に掛かる金額と同じくらいは支払う結果になってしまうこともあります。

他にもたくさんのメリットがある場合にはおすすめするのですが、費用の安さしか無いといってもいいようです。

大きなデメリット

特定調停のデメリットは次のようなものがあります。

(1) 書類を自分で作成しなくてはならない(申立書)
専門家に任せる書類を自分で書かなくてはいけないので、難しいものではありませんが、不安になる人もいるようです。

(2) 取り立てをすぐに止められない
専門家に依頼した場合には受任通知が業者に届いた時点dえ取り立てを止めることができるのですが、特定調停の場合は申立書が業者に届いてからとなります。しかし申立書には内容開示や借金の金額をまとめたものが必要になります。この申立書の作成に手間取ると、その期間も取り立ては続きます。

(3) 裁判所への出頭の回数が多い
特別調停では期日に裁判所への出頭を行いますが、最低2回ほどは出廷しなくてはなりませんが、債務者が多い場合ではその分出頭回数も増え、時間や手間がかかります。

(4) 過払い金請求ができない
特定調停の場合、もし業者への過払いが発覚しても過払い返還請求の調停は行うことができません。もし返還を要求するようであれば、個人的に交渉を行うか専門家への依頼を行わなければなりません。専門家への依頼を行う場合には別途で通常通りに費用がかかります。

(5) 未払い利息・遅延損害金を支払わなければならない
専門家による債務整理の場合、未払い利息遅延損害金・将来利息の支払いは支払わないという条件での和解を行いますが、特定調停の場合ではこうした和解を行うことはできません。将来利息は支払わなくてもよいのですが、調停の成立日までの未払い利息と遅延損害金を含めた和解を行い支払いを行うことになります。

(6) 場合によっては調停の取り下げ
特定調停の申し立てを行い再計算などを行っても、返済金額がほとんど変わらない場合や和解が難しい場合には調停を取り下げなくてはならないこともあります。
こうして取り下げになった場合には、個人再生や自己破産による債務整理をしなくてはなりません。

こういった沢山のリスクを考慮して、最初から専門家に依頼を行いメリットを増やすようにする人が多いようです。費用の面も法テラスなどを利用することができるので、最終的な負担を考え、慎重に選ぶようにしましょう。

経験を生かして再スタートを切る

家族の人生を巻き込まない

借金の相談に訪れる人で「家族には内緒にしてほしい」という人がたくさんいられます。しかし、家族に内緒で借金を抱えるというのはとても危険な判断です。たとえ自分の人生であっても、借金をすることによって家族の人生も台無しにしてしまうこともあります。社会的にも経済的にも何かしらの迷惑は覚悟しておかなければなりません。
もしこうした借金の問題を抱えているのならば、きちんとすべてを根本から綺麗に解決し、新しくスタートを切る事が大切なのです。
自分だけではなく家族や子供の人生を考えて解決するようにしましょう。

解決しやすくなった時代

現在では弁護士だけでなく司法書士が債務整理で活躍できるようになりましたが、以前は司法書士では相手にしてもらえない時代もありました。
筆者が事務所を創立した当初、クレジットやサラ金による被害者の相談を受ける活動をしていましたが、こうした相談や依頼を受けて債務者や業者への交渉を行おうとしても取り合ってもらえないことが多く、電話口で怒鳴られ「司法書士が一体何の用か?」と言われることもありました。
司法書士でこうした借金問題を扱うところは少なく、当時は認知度も低かったために司法書士では解決できないと思われていたのです。
しかしその後、司法書士が簡易裁判所での訴訟代理権を持つようになり、世間の認知度も変わりました。業者も弁護士と同じように司法書士との交渉に応じるようになり、スムーズな解決が実現できています。

経験を生かした人生に

借金の経験はあまり良い経験ではありません。しかし、誰もがする経験でもありません。この経験を貴重な体験とし、きちんと再生を行うことができれば人生の大きな糧になります。最悪の状況を解決するには自分の意志がとても大事になります。きちんと決意し実行に移すことで新たな人生のスタートを切る事が出来、今までよりもより良い人生になる事でしょう。今借金問題で悩んでいる人は、少しの勇気を振り絞って、相談に訪れてみてください。アドバイスや解決法を教えてもらえるはずです。
自分に合った方法を見つけ、再起できるように努力してみましょう。
新しい人生はきっと素晴らしいものになります。

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